■ドイツ銀行の信用不安も円が買われる材料に
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■昨日は、OPECの減産合意を背景にリスク選好から一時、101円後半まで買われる場面がありました。しかし、ドイツ銀行から複数のヘッジファンドが資金を引き出していることの報道をきっかけに、米株式相場が急落し、その影響で101円まで下落しました。
■本日は、ドイツ銀行の信用不安が再浮上し、株式市場への影響を見極めながらの展開を予想しています。
更に、気がかりであったドイツ銀行の信用不安からユーロ発の金融不安が起きてもおかしくはないとみています。
一時的に資本増強のための事業売却であっても、中期的に資本不足問題は解消しないとみています。ドイツ政府の援助なしという背景の中では、顧客の資金引き揚げ問題につながる可能性も否めません。
■一方、原油価格は先日の減産合意をきっかけに連日急騰で1バレル47ドル台に浮上しています。しかし、今回の減産合意にはロシアは加わっていません。生産量からみてもロシアの存在は大きな影響力を持つので、やはり11月のOPEC会合を控えて50ドル台をキープすることは難しいのではないかとみています。
こういった信用不安から金融不安が台頭し、米追加利上げへの影響も軽視できなくなりそうです。既に恐怖指数(VIX指数)は昨日だけで13%強急騰しているだけに、一波乱ありそうです。
■最後に本日のトレードポイントです。
昨日同様に戻りを狙う戦略で考えています。ローソク足を見ても上ヒゲの長さからもドルの上値は重そうです。
戻りポイント(4時間足ベース)
・ボリンジャーバンド+1σ…101.22円
・水平線…101.55円
■中期トレンドは未だ下落方向です。
一時的に反発が起きたとしても、値幅は稼げません。その意味でも中期的なトレンドをしっかりと把握したうえで、押しや戻りを利用したストレスの少ないトレードを想定しています。
特に、年末まで波乱含みの展開が予想されますので、今一度期間の長いチャートを見直す時期かと思っています。