100円割れで支える輸入の買いオーダー
いよいよドル円相場が煮詰まってきております。
昨日はヒラリー候補とトランプ候補のテレビ討論で動き合ったものの、CNN調査はヒラリー候補、ネット調査はトランプ候補とまちまちの評価となりました。
結果、大統領ネタはヘッドラインリスクに過ぎず、ドル円は行って来いとなる展開。
上値の重さは変わらず、101円台付近では戻り売り圧力があり、越えても101.20-30円には個人投資家の売りオーダーが多い模様。ついに101円に乗せることなく24時間が経過してきました。
しかし、このまま100円話割り込んでしまうのかというと、ドル円の100.00-10円には輸出企業の買いがあり、ここに準公的な買いオーダーも出現してきている模様。
さらに、100円ちょどと100円割れにはオプション(バリアではない)が3000本以上も存在しており、これが10月4日(火)まで期限があるようです。
結果、ドル円は100円前半に落ちてくれば買われるものの、100.60円あたりでは上値が重くなるという小幅レンジに留まっています。
月、火、水曜日と短期勢が100円割れを仕掛けようと売り込んだようですが、いずれも撤退させられているようです。
その結果、ドル円は月曜日の朝の下げで買っておくと一番値幅が取れるという流れになっています。
東京市場で押し目買い、欧州売り
この流れは今週に限ったことではありません。
もう少し期間を伸ばし、9月19日週より見てみましょう。
右図はドル円の1時間チャートです。
東京時間にしっかりと買われると、欧州時間で上げ幅を全て埋める流れとなっていることが分かります。
ボラティリティが小さくなってきているので、動いてないといえば動いていないですが、こういった規則的な流れを見つけることで、メリハリのある効率的なトレードを行うことができます。
具体的な分析の仕方としては、まず24時間動く為替市場を、東京・欧州・米国の3分割します。
東京:6時~15時
欧州:15時~22時
米国:22時~6時
さらに、それぞれの市場を午前と午後に分けると6つの取引時間に分かれます。
そして、1週間程度のスパンで値動きを追っていると、今回のようにドルか買われやすい時間と売られやすい時間が出てくることがあります。
月、火曜日と続くと、水曜日も同じような値動きとなることが多く、逆にこれまでの流れが変わるとトレンドが出てくることが多くあります。
初心者でも簡単にできるトレード分析ですので、参考にしてみて下さい。
なお、今夜は23時からイエレン議長の講演があります。
これまでのスタンスを大きく変えてくることは考えづらいですが、100円台前半で12月利上げを強調してくるとショートカバーが起こり易いかと思います。