◆日銀とFOMCの同日開催と祝日はさみの日程がやっかい
週末16日の日経平均は反発したものの、自律反発の範囲と捕らえられる動きでした。
短期的な日経平均の動きは、5日移動平均線が下を向いている間、5日線に沿って『下げ、一服、下げ、一服』を繰り返す可能性が高いと考えています。
週末の日経平均は16519円、5日線は16588円でしたから、5日線に届かない範囲の上昇なので『一服=自律反発』と考えられます。
週末の米国株式市場は欧州株安の流れを引き継いで反落、シカゴ日経先物は‐110円の16240円で終わって週末の上昇分を吐き出した格好ですが、週明けの欧米市場次第なのであまり参考にはなりません。
むしろ、翌日21日に日銀政策決定会合とFOMCを控えていますから、積極的に動けない可能性が高く、これまでの流れが変わることもなさそうです。したがって、自律反発の次は反落と想定します。
ただし、16300円水準でいったん止まっているため、16300円から16500円程度の水準で足踏み、その後に日米の金融政策の発表を待つのだと考えています。
そして注目される日米の金融政策ですが、今回は21日の同日ではあるものの、時差の関係で21日の昼に日銀、深夜にFOMCの結果がわかります。
やっかいなことに、日本は22日が秋分の日で休場のため、FOMCの結果を市場が織り込むのは23日です。つまり今回は、日銀の結果だけで動きにくい日程なのです。
この日程では、動きが出るのは週末からでしょう。日経平均が5日線に接近してもみ合いになるということは、次の流れを待っているからなのだと考えています。
上昇すれば、5日線を株価が抜けて移動平均線の方向に変化の兆しが出ますし、反対に16300円を割れるようだと、5日線に沿った短期下落トレンドが延長する可能性が高くなります。
テクニカル的な分岐点が日米の金融政策の日程に重なっていると考えられますから、結果と相場の動きを見てから判断しても遅くないと考えています。
なお、日銀政策決定会合の当日は、日経平均がジェットコースターのように激しく動く傾向があります。
今年5回あった結果発表日の日経平均の日中値幅の平均は『約600円』もあり、動かない方が不自然ともいえる特殊な日ですから、大きな動きには十分に注意して欲しいと思います。