押し目買いで自律反発、円相場にらみの地合い継続

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最新投稿日時:2016/08/16 18:40 - 「押し目買いで自律反発、円相場にらみの地合い継続」(冨田康夫)

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押し目買いで自律反発、円相場にらみの地合い継続

著者:冨田康夫
投稿:2016/08/16 18:40

明日の東京株式市場見通し

 17日の東京株式市場では、きょうまでの日経平均株価続落の後を受けて押し目買いの動きも予想され、全体相場は自律反発に転じることになりそうだ。国内には目立った買い材料は見当たらないものの、海外株式市場の堅調は日本株にとっても追い風といえる。

 きょう後場からの日経平均株価下げ加速の背景について市場関係者は「株式市場が昼休みの時間帯に、外国為替市場で円が、対ドルで一気に50銭超も円高方向に急上昇するという仕掛け的な動きがあった。後場寄り付きに、一部に期待もあった日銀による上場投資信託(ETF)買い入れが無かったことで、大引けに掛け円高・株安が加速する結果となった。ただ、きょうは薄商いのなかでの特別なケース」としている。

 16日の東京株式市場は、外国為替相場での円高・ドル安進行によって、前日の米株高の流れを引き継ぐことができず、後場に入ると日経平均株価は、下げ幅を拡大する展開となった。終値は、前日比273円05銭安の1万6596円51銭と急落し、この日の安値で引けた。

16日の動意株

 ハーツユナイテッドグループ<3676>=後場一段高。
同社は午前11時ごろに、傘下のデジタルハーツが「VR酔いスコアリングサービス」の提供を開始すると発表しており、これを好材料視した買いが入っている。近年、相次いでVRヘッドマウントディスプレーが製品化されているが、これを使用したVRコンテンツでは、画面の奥行や重なり、動作スピードなどにわずかでも違和感がある場合、ユーザーの不快感や疲労感、および「VR酔い」といった現象を引き起こすことが知られている。そのため、従来のコンテンツ以上に高品質な製品開発が必要不可欠で、デバッグの重要性も高まっていることから、同サービスを開始するという。

 MRT<6034>=ストップ高。
この日朝のテレビ東京系報道番組「Newsモーニングサテライト」で、同社がオプティム<3694>と共同で展開している「ポケットドクター」が紹介されたことが買い材料視されている。「ポケットドクター」は、ビデオ通話で医師に相談ができるスマートフォン向けアプリ。番組では医療費は右肩上がりの一途をたどることが予測され、そうしたなかでITを使い医療費を抑制する動きが高まっているとして、「ポケットドクター」を紹介していた。なお、オプティムも3連騰している。

 ビーマップ<4316>=後場に入って一段高。
同社は15日、列車・バス・船舶など向けコンテンツ配信サーバー「エアコンパス・メディア」を22日から提供すると発表。これを手掛かりに朝方から堅調に推移していた。交通機関が「エアコンパス・メディア」を導入すると、利用者はスマートフォンのWi-Fi設定を行うだけで、好みの映画やドラマ、雑誌などのコンテンツを観ることができる。また、これに合わせ無線アクセスポイントおよびソリューション群「エアコンパス」も22日から提供するとしている。

 ストライダーズ<9816>=後場急伸。
同社は午後1時ごろ、スリランカのフィンテック関連企業スマート・メトロ社への投資を発表しており、これを好材料視した買いが入っている。スマート・メトロ社は、スリランカでNFC(近距離無線通信技術)を活用した電子決済・クレジットカード決済およびその管理事業を展開する企業。今回の投資では、株式の一部を取得し、同国のフィンテックのプラットフォームとなる事業に投資。また、同国においてタクシーのオンライン配車アプリの開発・運営事業などを行っているベンチャー企業に投資するため、現地の出資者とともにフィンテック投資ファンドスマート・ファンズを設立するとあわせて発表した。

 ヤーマン<6630>=ストップ高。
同社は15日の取引終了後、17年4月期の連結業績見通しについて、売上高を171億100万円から184億4800万円(前期比13.1%増)へ、営業利益を12億100万円から18億9200万円(同84.0%増)へ、純利益を7億3300万円から12億1500万円(同2.1倍)へ上方修正したことが好感されている。インバウンド需要などで足もと販売が好調に推移していることに加えて、原価低減の取り組みが奏功したことや、為替が円高方向に推移した影響などが寄与する見通しだという。

 グリーンペプタイド<4594>=急伸。
同社は15日の取引終了後、がんペプチドワクチン「ITK-1」に関する特許出願が日本に続き欧州でも特許査定を受けた、と発表した。 ITK-1は複数のがん抗原由来のペプチドから構成され、その中から、投与前に患者の免疫応答状態の良いペプチドを選択して投与するテーラーメイド型投与方法を採用した薬剤のこと。今回、特許査定を受けたのは、ITK-1のペプチド・セット(複数ペプチドの構成)の薬剤を包含する発明に関するもの。ITK-1は、富士フイルムホールディングス<4901>傘下の富士フイルムに独占的にライセンスされており、現在国内で第3相臨床試験が実施されている。
冨田康夫
株経ONLINE:編集長
配信元: 達人の予想

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