強含みの波乱展開に、日米金融決定会合と決算を注視

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最新投稿日時:2016/04/22 18:38 - 「強含みの波乱展開に、日米金融決定会合と決算を注視」(冨田康夫)

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強含みの波乱展開に、日米金融決定会合と決算を注視

著者:冨田康夫
投稿:2016/04/22 18:38

来週の東京株式市場見通し

 来週の東京株式市場は、日米で金融政策決定会合が相次ぐうえに、3月期決算企業の決算や業績見通しの発表が本格化することから、これらの内容によって強含みながら振れ幅が大きい波乱相場となりそうだ。日経平均株価の想定レンジは1万7000~1万7900円と予想する。

 きょうの外国為替市場で円安・ドル高が進行し、それに連動するように日経平均株価が大幅高で4日続伸となった背景には、日銀による追加緩和への期待が背景にある。市場関係者からは「日本時間28日未明に内容が明らかになる米連邦公開市場委員会(FOMC)で、もし“6月利上げ”に対して見送りムードが高まれば、円高進行で株安となる可能性もある。ただ、その半日後に日銀が何らかの追加緩和策を打ち出せば、円安・株高へ引き戻すことになる」との見方が出ていた。

 決算発表は、27日、28日と自動車、電機など円高による業績悪化が懸念される輸出関連の主力企業が集中する。個別企業ベースでは、想定を超える内容で株価波乱も起こりうるが、市場では会社側の慎重見通しをかなり織り込んでいる面もある。ただ、きょうまでの4日続伸で日経平均株価は、合計1296円と急騰をみせていることから、利益確定の売り圧力が高まることも想定しておきたい。

22日の動意株

 ラクオリア創薬<4579>=ストップ高で年初来高値更新。
11時ごろに、武田薬品工業<4502>と、消化器疾患領域の特定の適応症に関して、ラクオリア創薬の特定の新規化合物の有効性評価を武田薬品に許諾する契約を締結したと発表しており、これを好感した買いが株価を一気にストップ高に押し上げた。機密保持契約下での武田薬品による初期評価の結果を受け、次の段階として薬理試験を実施するために、武田薬品に特定の新規化合物を提供するという。

 ロゼッタ<6182>=続急騰。
安倍政権では成長戦略の一環として、官民を挙げての人工知能分野の研究開発強化を掲げており、19日に産業競争力会議が策定した「官民戦略プロジェクト」では人工知能研究開発の司令塔である人工知能技術戦略会議を設置しイノベーションに向け本腰を入れる構えにある。そのなかロゼッタは、ネット上を駆け巡る膨大な量の情報を、言語のビッグデータとして統計解析を行う人工知能を活用した自動翻訳サービスを手掛けていることから、同分野の先駆けとして注目度が高い。

 アツギ<3529>=急動意し続伸。
午前11時ごろに集計中の16年3月期連結業績について、売上高は従来予想の241億円から239億円(前期比1.9%増)へ下振れるものの、営業利益は5億円から8億円(同3.8倍)へ、純利益は7億円から12億円(同77.0%増)へ上振れたようだと発表しており、これを好感した買いが入っている。生産工場の効率化や、営業力およびブランドの強化などが奏功。また、保有株式の見直しを図り、投資有価証券を一部売却したことで、投資有価証券売却益2億5600万円を特別利益として計上したことも寄与した。

 新日本理化<4406>=急反騰し年初来高値を更新。
同社は21日の取引終了後、集計中の16年3月期連結業績について、売上高が従来予想の288億円から278億円(前の期比8.2%減)へ下振れる一方、営業利益は5000万円から3億4000万円(同3.0倍)へ、最終損益は3000万円の赤字から9000万円の黒字(前の期3億1800万円の黒字)へ上振れるようだと発表しており、これを好感した買いが入っている。安価な輸入品の流入や原油安に伴う価格対応で売上高は計画を下回るものの、原料調達コストの低減や経費削減などの効果で、各利益は計画を上回ったとしている。

 アプリックスIPホールディングス<3727>=続伸。
同社は21日、同社の開発するIoTソリューションが米国アマゾン社の提供する人工知能搭載ハンズフリースピーカー「Amazon Echo」に対応したことを発表、これを手掛かり材料に短期資金の買いが集中した。Amazon Echoは音声認識でさまざまな機器をコントロールできるハンズフリーのスピーカーで、昨年6月に米国で発売以来、新しいデジタルアシスタント製品として注目されている。

 スペースシャワーネットワーク<4838>=ストップ高。
21日の取引終了後、集計中の16年3月期連結業績について、売上高が従来予想の125億円から128億9600万円(前の期比9.7%増)へ、営業利益が4400万円から1億1800万円(同47.8%減)へ上振れて着地したようだと発表しており、これを好感した買いが入っている。第4四半期に子会社化したインフィニアを連結決算に取り込んだことに加えて、映像制作事業で大型ライブ映像制作を受託できたこと、さらに自社所属新人アーティストのCDの販売数や配信ダウンロード数が想定以上で推移したことなどが寄与したという。
冨田康夫
株経ONLINE:編集長
配信元: 達人の予想

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