■120円ミドルレベルでは、戻り売り優勢に
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■米中古住宅販売件数が事前の予想値より弱かった
ことで売り優勢だったものの、FRB高官によるタカ派的な
発言がドル買いを誘い111円後半まで上値を伸ばしました。
特にロックハート総裁の発言(今後開催のFOMCで追加措置を
講じることが妥当で、早ければ4月に開催のFOMCで実施
される可能性がある)がドル買いを誘っています。
■但し、ダウ平均や雇用情勢を見る限り、米経済は健全の様に
にみえますが、やはりインフレ動向つまり、賃金上昇がなければ
この先の経済失速の可能性もあるだけに油断はできない
状況です。
現状は、原油価格の上昇が株式市場の下支え要因にもなって
いる為、急反落するようであれば、「原油売り=株式売り」の
図式に逆戻りになり、再び負のスパイラルの可能性がある
ことを念頭にポジション構築をすることが大切です。
■今回の高官発言は、やはり金融市場の混乱を避ける狙いも
あるのではないかとみています。
というのも、先週のFOMCで追加利上げ見送り、更にFRB
議長のハト派的な発言で失望感からドル売り一方通行になる
可能性があったからではないかとみています。
逆に言えば、それだけ金融市場の混乱や世界景気に配慮している
のかが良くわかります。
■現状は時間をかけて、金融の安定化を図り、正常化できる土台
作りに着手したい時期なのか・・・、つまりは、緩やかなドル安
誘導でコモディティ市場に火をつけ、産油国や新興国経済の
体力回復を狙っているのかもしれません・・。
■本日は、昨日の高官発言でドルの下支え要因があることで
緩やかに112円台をキープすると見ていますが、上値は相変わらず
重いのではないかとみています。
戦略的には、基本がダウントレンド継続なので戻りを売ることを
優先したいと考えています。
■本日のテクニカルを利用しての戻りの目安としては、
日足ベースでボリンジャーバンド-1σ(112.19円)、
一目均衡表先行線(112.49円)、ボリンジャーバンドセンター
(112.99円)とみています。
下値のポイントとしては、111.50円、111.00円の50銭刻みで
みています。