■ユーロドル: 75週移動平均に接近がドルの上値を重くしている
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■昨日は、米消費者物価指数が事前の予想値を上回り、
ドル買い優勢で推移していたものの、FOMCでの結果で、
市場の予想通りの据え置きを発表してからドル全面安の
展開になりました。
また、イエレン議長のコメントで、「利上げ見通し」に
かなり慎重な見通しを示したことも売りに拍車をかけ、
「噂で買って事実で売る」パターンになりました。
■FOMC声明は、基本的に利上げは行う見通しで
あるものの、年内の利上げ見通しを4回から大幅変更の
2回というペースに鈍化したことが、これまでの
雇用情勢をはじめとした経済指標をすべてリセット
させたようです。
また、米国国内よりも世界経済を配慮したことが
市場参加者の失望を誘っています。
■昨日のドル売りの流れから、コモディティー市場が
ドルの割安感から全面高になり、資源国通貨もドルに対して
買われていることは、年初からのパターン売りとは
全く反対の動きになっています。
コモディティーの上昇は、インフレを助長するもので
あるので、将来的にはある意味プラスになることもFRBは
先読みしたと思われます。
■本日は、コモディティー市場が上昇していること
もあって過度なリスク回避は抑制されるとみています。
また、先日からお伝えしている「一目均衡表の遅行線」が
実体部と重なりつつあり、持ち合いの中に突入しかかっている
ことが、トレンドを作りづらくしています。
むしろ1月末から10円近く下げてきたことに対する
時間的調整とみているので、しばらくはレンジ
(111円~115円)内での取引が濃厚であるとみています。
■目先の目標としては、日足ベースで上値ポイントと
してボリンジャーバンドセンター(113.64円)、
+1σ(113.74円)とみています。
下値ポイントとしては、-1σ(112.60円)、
-2σ(122.02円)とみています。
■参考までにユーロドルも昨夜の上昇で週間足上の
75週移動平均(1.1285ドル)に接近しているのでここにも
注目しています。
これを上回るようであれば、2014年7月以来のことに
なるのでそれなりにユーロ買いが入り、これまでの流れが
一変しそうなので別の角度からもみておくことが
必要です。