買い意欲低下で軟調推移、自律反発の可能性も

\ あなたにピッタリの銘柄がみつかる /

みんかぶプレミアムを無料体験!

プランをみる

最新投稿日時:2016/01/06 20:00 - 「買い意欲低下で軟調推移、自律反発の可能性も」(冨田康夫)

お知らせ

読み込みに失敗しました。

しばらくしてからもう一度お試しください。

重要なお知らせ すべて見る

買い意欲低下で軟調推移、自律反発の可能性も

著者:冨田康夫
投稿:2016/01/06 20:00

明日の東京株式市場見通し

 7日の東京株式市場は、年初からマイナス材料が相次ぎ、投資家の買い意欲が大幅に低下していることから、買い手控え姿勢のなか小口の売りで日経平均株価は軟調推移となりそうだ。

 ただ、年初からの3日続落で日経平均株価は合計842円の急落となったことに加え、東証1部の騰落レシオ25日移動平均は73.15%まで低下、売られ過ぎとされる70%に接近し、自律反発の可能性は増している。

 市場関係者からは「中東での地政学リスクの高まりや、中国経済の先行き懸念に加えて、きょうは米アップルの主力製品減産観測や北朝鮮の水爆実験公表と、年初から売り材料が相次いでいる。投資家の市場参加意欲はかなり萎えているのが実情」との見方が出ていた。

 6日の東京株式市場は買い優勢でスタートしたものの、その後は売り物に押される展開となり、一時前日比300円を超える場面もあった。日経平均株価終値は前日比182円68銭安の1万8191円32銭と3日続落した。年初からの3日続落は、1995年の大発会からの4日連続安以来21年ぶりのこと。

 きょうは、前場半ばに人民元の対ドル基準値(中間値)が約4年半ぶりの元安・ドル高水準に設定されたのをきっかけに、外国為替市場では円買いが進み、一時118円台前半まで円高・ドル安が進行した。ここに「北朝鮮が水爆実験」のニュースが伝えられ、株価下落が加速した。

6日の動意株

 ビーマップ<4316>=ストップ高に買われたほか、ドーン<2303>も値幅制限いっぱいまで上値を伸ばし、ALBERT<3906>も急騰するなど新興市場のドローン関連の一角が物色人気を集めた。
政府は福島県の復興・再生の推進力とするため、エネルギー、医療、ロボットなどさまざまな研究開発のための環境整備を進める方針にあるが、その一環として福島県内にロボットの研究開発拠点を設け、災害対応ロボットや小型無人機「ドローン」などの実証試験を実施する計画にある。

 アキュセラ<4589>=ストップ高。
14年5月以来の1000円台に乗せた。市場が波乱状態となるなか、外部環境に左右されにくいバイオ関連株に物色の矛先が向かっている。同社株は、14年の2月に東証マザーズに外国株として上場を果たした後、ここ3ケタ台で株価は推移していただけに、出遅れ感からの見直し買いが膨らんでいる様子だ。同社は眼疾患の「加齢黄斑変性」に対する治療薬「エミクススタト」の開発を進めている。同薬は現在、米国で臨床2b/3相試験が行われているが、今年6月頃にはトップライン・データーが発表される予定。その結果が良好なら新薬の上市に向けて大きく前進するとの期待が膨らんでいる。

 ポールトゥウィン・ピットクルーホールディングス<3657>=大幅続伸。
いちよし経済研究所が5日付で、投資判断「A」を継続し、フェアバリューを1600円から1700円へ引き上げており、時価水準との乖離の大きさから買いが入っているようだ。同経研では、16年1月期営業利益について会社計画(22億9300万円)を上回る25億円と予想しているほか、主力のデバッグ・検証事業が牽引し、17年1月期も着実な業績拡大に向かうと予想しており、営業利益予想を26億円から28億円へ引き上げた。

 フォーサイド<2330>=大幅高。
同社が5日の取引終了後、連結子会社のフォーサイドエンタテイメントが、スマートフォン向け次世代SNSアプリ「Catchboard」を3月1日に正式リリースすると発表しており、これに対する期待感から買いが入っているようだ。「Catchboard」は、友だちや家族との繋がりを重視したコミュニケーションアプリ。コミュニケーションを通してつながる楽しさをコンセプトとして開発され、基本的な友だちや家族とのトーク機能に加えて、近況を共有するタイムライン機能やイベント機能を搭載したのが特徴だという。

 エレコム<6750>=急伸。
三菱UFJモルガン・スタンレー証券は5日、同社株の投資判断の「バイ」を継続するとともに、目標株価を1600円から2200円に引き上げた。 スマートフォンやタブレット関連市場は成熟しつつあるが、量販店以外の販路開拓やエンベデッドの育成、ライフスタイル関連など新商材の開発で持続的成長が可能と指摘。16年3月期の連結営業利益は前期比9.4%増の89億1000万円(会社予想88億円)、17年3月期は同95億円と業績拡大を予想している。

 埼玉県を中心に食品スーパーを展開しているベルク<9974>=反発。
同社は5日取引終了後に、16年2月期第3四半期累計(15年3月~11月)の連結決算を発表。営業利益は63億8000万円(前年同期比16.3%増)となり、通期計画76億8700万円に対する進捗率は83.0%に達した。売上高は1332億4400万円(同12.8%増)で着地。ベルクカードポイント販促およびチラシ価格の強化などにより固定客化を図る取り組みを実施したことが功を奏した。なお、通期業績見通しは従来計画を据え置いている。
冨田康夫
株経ONLINE:編集長
配信元: 達人の予想

みんかぶおすすめ