【投資脳のつくり方】中国、景気刺激へ57兆円

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【投資脳のつくり方】中国、景気刺激へ57兆円

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■本日の日経平均株価は反落、前引けは299円安の8781円で着地しています。

ただ、今までであれば、上昇しても、
その上昇分を超える下落を演じてきたことを考えれば、
底値固めをしつつある、と前場時点では考えられます。

ここ最近、日本株を考える上で、海外情報が重要となっています。

本日も海外情報を中心にお届けしたいと思います。
それでは、本日もよろしくお願いいたします。

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■「Yahoo!ニュース」での連載がスタートしています!
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寄り付き前後に、昨日の状況と分析を行いレポートしています。
ご興味ある方は、こちらもご覧いただければ幸いです。

【ソニー大幅高の陰で、台湾加権指数下落が意味すること(08.11.11付)】
http://charge.biz.yahoo.co.jp/vip/news/scn/081111/081111_mbiz016.html


※本資料の利用については、必ずプロフィール画面の
重要事項(ディスクレーマー)をお読みいただいた上、ご利用ください。

┏━ 【経済アナリストが斬る!投資に役立つ3大ニュース】 ━━━━━┓

1.中国、景気刺激へ57兆円

2.米政府・FRB、AIGに資本注入2兆円

3.割安ですよは本当ですか

http://www.terunobu-kinoshita.com/20081111-toushinou.pdf

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1.中国、景気刺激へ57兆円

(出所)2008年11月10日付日本経済新聞夕刊1面より

 ●中国が、世界の経済悪化を防ぐ防波堤となりうるか
 ●お金持ち国は、やれることがたくさんある
 ●将来に少しでも期待が持てるのであれば、一歩踏み出す

中国政府は9日夜、国営の新華社を通じて2010年末までの総投資額が
4兆元(約57兆円)にのぼる大規模な景気刺激策を発表した。
年内にまず1000億元(約1兆4000億円)を投資する。

金融危機を受け日欧などが景気対策を打ち出したが、中国の支出額は最高。
中国の2007年の国内総生産(GDP)の16%に当たる。
今年前半まで税収が好調に推移し、財政的な余裕があるという事情もある。

財政政策の具体策として

(1)安価な住宅建設
(2)農村基盤の整備
(3)鉄道や道路、空港などのインフラ建設

――など十項目を挙げた。付加価値税の一種である増値税改革で
1200億元の企業減税を実施する方針も盛り込んだ。

中国当局としても、北京オリンピック後に景気後退懸念が叫ばれる中で、
景気刺激策は考えていただろう。
ここまでの世界恐慌の中でこうした行動をとることになるとは
考えていなかっただろうが。

たしかに、金融恐慌の影響は中国にも及んでいる。
ただ、中国は財政黒字であり、かつ、巨額の外貨準備も潤沢だ。
今回の景気刺激策に加え、利下げによるマネーが拡散されるタイミングでは、
株価も上昇する可能性がある。

投資のひとつの考え方として、
“可能性があるのであれば少しでも投資をしておく”という考えがある。
中国の株式市場は、大幅な下落を演じたからこそ、
逆に投資チャンスが到来したと考える投資対象ではないだろうか。


2.米政府・FRB、AIGに資本注入2兆円

(出所)2008年11月11日付日本経済新聞朝刊1面より

 ●政府支援が底なしの様相に
 ●ポイントとなるのは“財源”の確保
 ●14日、15日に開催される“金融サミット”に注目

米政府と連邦準備理事会(FRB)は10日、
保険大手アメリカン・インターナショナル・グループ(AIG)への
公的支援を全面的に見直すと発表した。
1230億ドルの支援額を約1500億ドル(約15兆円)に拡大する。
AIG支援策は融資、資本注入、不良資産買い取りの三本柱で、
同社再建と金融システム維持をめざすのが特徴。
金融安定化法成立前の9月に決めた第一次支援策が、
FRBからの「つなぎ融資」だけだったのに比べ、包括的な再建策となっている。

また、AIGは同日発表した7―9月期決算で
244億ドル(約2兆4000億円)の最終赤字を計上した。
これを受け昨日の米株市場においてAIG株は大幅な上昇となった。

American International Group, Inc.  (Public, NYSE:AIG)
http://finance.google.com/finance?q=NYSE%3AAIG 

もちろん、一民間企業を救うことの是非はあろう。
しかし、金融システムが崩壊する可能性を考えるのであれば、
当局の動きは決して非難されることではない。

ポイントは、”規模”だ。
財源はどうする、という問題は必ず焦点となる。
その問題が大きいのが新興国の債務不履行(デフォルト)リスクに対する
国際通貨基金(IMF)の状況だろう。
特に、14、15の両日、ワシントンで開かれる、緊急首脳会合(金融サミット)は、
今後の株価を占う大事なイベントと言える。
外貨準備が豊富な中国やインドが支援を表明していることを考えれば
財源の問題はクリアになっている。
ただし、AIGのように小康状態となっていた
金融恐慌の問題が再燃し始めていることは、今週、来週の投資行動において、
頭に入れておきたい大事な点だ。


3.割安ですよは本当ですか

(出所)2008年11月11日付日本経済新聞朝刊15面より

 ●日本経済新聞編集委員の前田昌孝氏が一刀両断
 ●トヨタグループ株式ファンドに疑問を呈す
 ●議論をキッカケに自分自身も見直す

日本経済新聞編集委員の前田昌孝氏とは、
様々な場面で意見交換をさせてもらっている。
切り口が鋭く、私自身いつも学ばせてもらっている証券業界の大先輩だ。
その前田氏が、本日の「一目均衡」内で、興味深い内容を読者に問いかけている。

●それにしても気になるのは「トヨタグループ株式ファンド」の売り方だ。
2003年11月に運用を始めた投資信託で、直近で500億円弱の運用資産の半分を
トヨタ株に、残りをグループ19社の株式に時価総額に応じた比率で配分している。
運用会社は系列のトヨタアセットマネジメント。
販売会社はこれも系列のトヨタファイナンシャルサービス証券だ。
ホームページには、いまだにトヨタ株が5820円だったときの運用実績を掲載し、
「注目の投資信託」「2003年11月の運用開始以来、
良なパフォーマンスを実現」としている。

● しかも、トヨタ株が急落した10月10日には「(11月6日に発表する決算の)
内容を見極める必要はあるが、バリュエーションからみて、
株価が歴史的な割安水準にあるといえることから、
悪材料もある程度は株価に織り込まれており、
下値は限定的であると判断している」と書いた臨時リポートまで出した。
問題は親会社のトヨタなど投資先に対し中立・客観的になれるはずもないのに、
「もう下がらない」と言わんばかりの意見を表明していることだ。

たしかに、私はUFJグループの投資信託会社に所属していたとき、
UFJグループへの投資ならびに言及は利害関係人となる可能性があるため、
まったく行わなかった。裏情報などまったくないにも関わらずだ。
そういう社内規定があった。

株式市場ではいつも、株価が悪くなる、
業績が悪化すると普段は議論されずに見過ごされてきた“膿”が出てくる。
これを機に、私自身も職業倫理を改めて見つめ直す必要があると同時に、
当メールマガジンの読者はもちろん、より投資家に役立つためには、
どういった情報提供が適しているのか、今回の事例を考えるキッカケとしたいと思う。

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■編集後記
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当メールマガジンも、考えてみればスタートしてから3年以上が経過しています。
月日が経過するのは早いものです。
考えてみれば、その間、日々時事ニュースをお伝えし、
さらに、分析を加えるという方法を採ってきました。

もっと、よりよいサービス提供の方法があるかもしれない。
見落としていることがあるかもしれない。
日経新聞、前田さんの意見を読み、考えさせられています。

そこで、機会をみて、読者のみなさまにアンケートにご協力いただき、
より高いレベルのサービス提供を考えていきたい、と考えています。

その節は、ご協力のほど、どうぞよろしくお願いたします。


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◆木下氏の情報をチェック!
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●個別銘柄をより深く知りたい方にはこちら
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