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ワクチン輸入の思惑 

【NQNシンガポール=編集委員 今 晶】外国為替市場で円相場が下げ足を速めている。17日の東京市場で一時1ドル=106円台前半と4カ月ぶりの安値を付けた。今週に入って目立つのは「ドル高」というより「円安」の雰囲気だ。新型コロナウイルスワクチンを巡る思惑や日本株高に絡んだ円売りが広がり、コンピューターによる投機的な取引も後押しした。

 米中ともに休場だった15日、中国が休場で米国は休場明けの取引を始める前だった16日の日経平均株価は2日間で900円超も上げた。外国人投資家は日本株で運用する際、他国の株式よりも為替変動リスクを回避(ヘッジ)する比率が高いとされる。日本株の含み益が増せば、機械的にヘッジの円売りが膨らむ。米中の株式市場が休場中で日本株高が突出していた15、16日はそれだけ円売りが出やすくなった。

 円売りに輪をかけたのが、英アストラゼネカのワクチン輸入を巡る思惑だ。「日本政府はワクチン購入のため英ポンド買いを急ぐのではないか」との出所不明の臆測が市場で広がった。ワクチンには米ファイザーやモデルナ製もあるが、これは米ドル建て。巨額のドルを外貨準備として保有する日本はドル買いを焦る必要はない。半面、ポンドは何らかの形で手当てしなければならない――。そんなシナリオが主に欧州の投機筋の間を駆け巡った。

 ポンド相場はここ数年はおとなしいものの、かつては「暴れ馬」と異名をとるほど振幅が激しかった。そこに日本政府がポンド買い注文を持ち込んだらどうなるか。円売りに安心感が広がるのは自然といえる。

 ポンドや同じ欧州通貨のユーロに対して先行した円売りはやや時間を置いて対ドルに波及し、16日には長期トレンドを示す指標となる200日移動平均の1ドル=105円台半ばを明確に下回った。コンピューター分析で売買のタイミングを判断する「アルゴリズム取引」ではチャートを重視する。16日の欧米市場では米長期金利の上昇をはやすムードも出て、相場の流れに乗る「順張り」投資家は軒並み円売り・ドル買いに傾いたようだ。

 1ドル=106円台前半は2020年の取引レンジ(101円台前半~112円台前半)のほぼ中間に当たる。市場では「円がリスク運用時に借り入れられる伝統的な『調達通貨』として存在感を保っている点も踏まえれば、株高が続く限り円安・ドル高に振れやすい」(欧州系ヘッジファンドのマネジャー)との認識が増えてきた。

2件のコメントがあります
  • イメージ
    888ちこさん
    2021/2/18 06:11

    こんばんは。


    ワクチン・・・。


    企画プロさまは今回のワクチン騒ぎをどのようにお思いでしょうか?


  • イメージ
    おはようございます、ちこさん、コメント感謝します。
    今回のワクチン騒ぎは国家プロジェクトと考えています。
    しかし、コロナ専用に出来たワクチンでなく、
    コロナに影響を与えるワクチンですのでDNA鑑定を
    おこなって効果はどの様に影響するかこれからです。
    偽ワクチンも報じられてます。
    それより注射器など河野大臣が玉切れ起こさない様にと
    言ってた事を思い出します、これはJVが出来ても
    おかしくない事です。
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