木下 晃伸さんのブログ
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【投資脳のつくり方】伝統引き継ぎ知の新領域へ
みなさま、いかがお過ごしでしょうか。
経済アナリスト、木下 晃伸(きのした てるのぶ)です。
■ノーベル賞受賞、久しぶりにめでたい話です。
内容はよく分かりませんが、言葉一つ一つに含蓄があります。
今日は、その中でも小林誠先生の一節をご紹介しています。
マネーフローが拡大するということは、
物理の観点から見ている視点を知る事で、
同じ発想なんだ、という事に気づかされます。
●それでは、雑誌「マネージャパン」ホームページに平日毎日連載している
「経済アナリストが斬る!投資に役立つ3大ニュース」をご覧下さい。
本日もよろしくお願い申し上げます。
※本資料の利用については、必ずプロフィール画面の
重要事項(ディスクレーマー)をお読みいただいた上、ご利用ください。
┏━ 【経済アナリストが斬る!投資に役立つ3大ニュース】 ━━━━━┓
1.伝統引き継ぎ知の新領域へ
2.日本の競争力、9位に後退
3.韓国ウォン、底なしの下落
http://www.terunobu-kinoshita.com/20081009-toushinou.pdf
──────────────────────────────────
1.伝統引き継ぎ知の新領域へ
(出所)2008年10月9日付日本経済新聞朝刊7面より
●ノーベル賞、日本人が一気に4人受賞
●受賞の背景には、過去からの蓄積があったからこそ
●マネー規模が拡大する背景は、自然科学も共通
ノーベル物理学賞、化学賞を連続して日本人が受賞した。
本来であれば、昨日受賞を受け、当メールマガジンで書きたかったが、
それを許さない株式市場の下落だった。
今日は落ち着いているから、というわけではないが、
やはりノーベル賞受賞者の発想は非常に学びが多い。
投資は人間が行なうもの。物理や化学の最先端技術は私にはちんぷんかんぷんだが
人が何かを実現した結果に至る過程で得られた事象というのは、
古今東西変わらないんだ、ということに気づかされる。
なかでも、小林誠先生が話す一節は、
まさに今回のマネーフローについて示唆を与えていると強く思う。
●学問が進んでいくと限界がどんどん先に行き、
それを確かめる実験の規模が大きくなる。
それは学問の進展上、必然的なことだ。
高エネルギー物理学では、一国でできる規模を超えて、国際協力が重要になる。
また、小林誠先生と対談をした江崎玲於奈先生のコメントにも唸ってしまう。
「科学には自然に対する人間の認識が進んでいく、
ある種のヒストリー(歴史)がある」という小林先生の言葉に対し、
こう続けている。示唆溢れる言葉だ。
●サイエンスのもとはギリシャのユークリッド幾何学などの数学。
次の大きな基礎はルネサンスの時代、ガリレオ、ニュートンにつながる。
その知識をもとに技術現れてきた。
十八、十九世紀には機械工学、電気工学などが生まれた。
サイエンスという基盤が技術に結びついた。
半導体物理学は現代のエレクトロニクスの基盤になっている。
そういう大きな流れのようなものをきちんと理解してほしい。
2.日本の競争力、9位に後退
(出所)2008年10月9日付日本経済新聞朝刊8面より
●競争力はいつも悪い
●しかし、米銀より邦銀のほうが、健全性で低い、というのはいかがか
●日本はいずれ普通の国になってしまう
世界経済フォーラムが8日に発表した「2008年版世界競争力報告」によると、
日本の総合順位は昨年より一つ後退して9位となった。
マクロ経済の安定性への評価が極端に悪いためで、
中でも「政府債務の水準」は調査対象となった全134カ国・地域の
“ワースト6”の129位まで落ち込んだ。
たしかに、日本の順位が悪い項目はこのほか、
「財政収支」(110位)、「政府の無駄遣い」(108位)、
「農業政策のコスト」(130位)などで政府部門ばかりではあるが、
「銀行の健全性」が93位とやや疑問が残る内容となっている。
実際、首位は前年と同じく米国だが、
「銀行の健全性」は前年より大きく後退したものの、それでも40位。
昨今の状況を考慮しているとはとても思えない。
ただ、理解しておかないといけないのは、
これから日本はあらゆる世界における地位が「低下」していく、という事実だ。
これから少子化が日本を蝕んでいき、結果、国の活力も阻害されていく。
規模こそ経済大国第2位だが、いずれ中にも抜かれ、「普通の国」になっていく。
日本は普通の国になる、という前提を常に頭の中に入れておかなければいけない。
前提をそう捉えておくからこそ、景色が変わる。
変わる景色はもちろん、暗いものだ。
だからこそ、日本だけに囚われることなく、世界を見なければいけない。
目先、パフォーマンスは悪くとも、
海外への投資はこれから誰にとっても必須のものとなる。
ミニマムでかまわない。
海外にも資金を振り向け、いまから準備を開始しておく必要がある。
3.韓国ウォン、底なしの下落
(出所)2008年10月9日付日経産業新聞2面
●為替が株式市場に悪さしているのか、それとも・・・?
●韓国は急激なウォン安
●日本の円高は、ポジティブに働くのではないか
韓国の通貨ウォンの下落が底なしの様相だ。
9日のソウル外為市場で一時1ドル=1400ウォン台に突入し、
10年7カ月ぶりの安値圏。
韓国政府は7月以降、大規模なウォン買い・ドル売りの為替介入や
為替スワップ市場への100億ドル投入など
政策を総動員して為替市場の安定化に乗り出した。
だが8日までのウォン相場の昨年末比下落率は5割に達し、
アジア通貨の中で突出。
対円でも100円=1300ウォン台と10年8カ月ぶりのウォン安水準だ。
ここ数日の急速なウォン安は、ウォン売りというよりドル買いの側面が強い。
米国発の金融危機で投資家のリスク許容度が縮小し、
韓国に投じていた資金引き揚げの動きに拍車がかかっている。
頭にはアジア通貨危機の悪夢がよぎる。
しかし、韓国の外貨準備高は約2400億ドルと97年末比で10倍以上の水準。
「行き過ぎた楽観論は危険だが、
だからといって過度に不安感をあおらないように」
(李明博(イ・ミョンバク)大統領)との言葉もうなづける。
それでも下落基調に歯止めはきかない。
心理的な面が左右する上に、主体が米国であれば韓国としても手の打ちようがない。
一方で日本はどうなのか。
為替はあくまでも各国間の相対比較。
急激な円高が進んでいるということは、目先輸出関連企業の業績悪化、
株価下落を引き起こす可能性はあるが、
少し長い目で見れば、円高は自国の利益につながる。
円高は日本の相対的優位性と見るべきだ。
────────────────────────────────────
■編集後記
────────────────────────────────────
●本質
壊滅的状態に見舞われた昨日の日本株。
今日は小康状態で終わりましたが、明日以降も心配の種は続くでしょう。
では、思考停止してもいいか、ということにはならない。
今だからこそ、本を読み、人と話し、そして取材をする。
そして、来るタイミングに備えて準備を開始しておくことが必要でしょう。
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◆木下氏の情報をチェック!
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経済アナリスト、木下 晃伸(きのした てるのぶ)です。
■ノーベル賞受賞、久しぶりにめでたい話です。
内容はよく分かりませんが、言葉一つ一つに含蓄があります。
今日は、その中でも小林誠先生の一節をご紹介しています。
マネーフローが拡大するということは、
物理の観点から見ている視点を知る事で、
同じ発想なんだ、という事に気づかされます。
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2.日本の競争力、9位に後退
3.韓国ウォン、底なしの下落
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1.伝統引き継ぎ知の新領域へ
(出所)2008年10月9日付日本経済新聞朝刊7面より
●ノーベル賞、日本人が一気に4人受賞
●受賞の背景には、過去からの蓄積があったからこそ
●マネー規模が拡大する背景は、自然科学も共通
ノーベル物理学賞、化学賞を連続して日本人が受賞した。
本来であれば、昨日受賞を受け、当メールマガジンで書きたかったが、
それを許さない株式市場の下落だった。
今日は落ち着いているから、というわけではないが、
やはりノーベル賞受賞者の発想は非常に学びが多い。
投資は人間が行なうもの。物理や化学の最先端技術は私にはちんぷんかんぷんだが
人が何かを実現した結果に至る過程で得られた事象というのは、
古今東西変わらないんだ、ということに気づかされる。
なかでも、小林誠先生が話す一節は、
まさに今回のマネーフローについて示唆を与えていると強く思う。
●学問が進んでいくと限界がどんどん先に行き、
それを確かめる実験の規模が大きくなる。
それは学問の進展上、必然的なことだ。
高エネルギー物理学では、一国でできる規模を超えて、国際協力が重要になる。
また、小林誠先生と対談をした江崎玲於奈先生のコメントにも唸ってしまう。
「科学には自然に対する人間の認識が進んでいく、
ある種のヒストリー(歴史)がある」という小林先生の言葉に対し、
こう続けている。示唆溢れる言葉だ。
●サイエンスのもとはギリシャのユークリッド幾何学などの数学。
次の大きな基礎はルネサンスの時代、ガリレオ、ニュートンにつながる。
その知識をもとに技術現れてきた。
十八、十九世紀には機械工学、電気工学などが生まれた。
サイエンスという基盤が技術に結びついた。
半導体物理学は現代のエレクトロニクスの基盤になっている。
そういう大きな流れのようなものをきちんと理解してほしい。
2.日本の競争力、9位に後退
(出所)2008年10月9日付日本経済新聞朝刊8面より
●競争力はいつも悪い
●しかし、米銀より邦銀のほうが、健全性で低い、というのはいかがか
●日本はいずれ普通の国になってしまう
世界経済フォーラムが8日に発表した「2008年版世界競争力報告」によると、
日本の総合順位は昨年より一つ後退して9位となった。
マクロ経済の安定性への評価が極端に悪いためで、
中でも「政府債務の水準」は調査対象となった全134カ国・地域の
“ワースト6”の129位まで落ち込んだ。
たしかに、日本の順位が悪い項目はこのほか、
「財政収支」(110位)、「政府の無駄遣い」(108位)、
「農業政策のコスト」(130位)などで政府部門ばかりではあるが、
「銀行の健全性」が93位とやや疑問が残る内容となっている。
実際、首位は前年と同じく米国だが、
「銀行の健全性」は前年より大きく後退したものの、それでも40位。
昨今の状況を考慮しているとはとても思えない。
ただ、理解しておかないといけないのは、
これから日本はあらゆる世界における地位が「低下」していく、という事実だ。
これから少子化が日本を蝕んでいき、結果、国の活力も阻害されていく。
規模こそ経済大国第2位だが、いずれ中にも抜かれ、「普通の国」になっていく。
日本は普通の国になる、という前提を常に頭の中に入れておかなければいけない。
前提をそう捉えておくからこそ、景色が変わる。
変わる景色はもちろん、暗いものだ。
だからこそ、日本だけに囚われることなく、世界を見なければいけない。
目先、パフォーマンスは悪くとも、
海外への投資はこれから誰にとっても必須のものとなる。
ミニマムでかまわない。
海外にも資金を振り向け、いまから準備を開始しておく必要がある。
3.韓国ウォン、底なしの下落
(出所)2008年10月9日付日経産業新聞2面
●為替が株式市場に悪さしているのか、それとも・・・?
●韓国は急激なウォン安
●日本の円高は、ポジティブに働くのではないか
韓国の通貨ウォンの下落が底なしの様相だ。
9日のソウル外為市場で一時1ドル=1400ウォン台に突入し、
10年7カ月ぶりの安値圏。
韓国政府は7月以降、大規模なウォン買い・ドル売りの為替介入や
為替スワップ市場への100億ドル投入など
政策を総動員して為替市場の安定化に乗り出した。
だが8日までのウォン相場の昨年末比下落率は5割に達し、
アジア通貨の中で突出。
対円でも100円=1300ウォン台と10年8カ月ぶりのウォン安水準だ。
ここ数日の急速なウォン安は、ウォン売りというよりドル買いの側面が強い。
米国発の金融危機で投資家のリスク許容度が縮小し、
韓国に投じていた資金引き揚げの動きに拍車がかかっている。
頭にはアジア通貨危機の悪夢がよぎる。
しかし、韓国の外貨準備高は約2400億ドルと97年末比で10倍以上の水準。
「行き過ぎた楽観論は危険だが、
だからといって過度に不安感をあおらないように」
(李明博(イ・ミョンバク)大統領)との言葉もうなづける。
それでも下落基調に歯止めはきかない。
心理的な面が左右する上に、主体が米国であれば韓国としても手の打ちようがない。
一方で日本はどうなのか。
為替はあくまでも各国間の相対比較。
急激な円高が進んでいるということは、目先輸出関連企業の業績悪化、
株価下落を引き起こす可能性はあるが、
少し長い目で見れば、円高は自国の利益につながる。
円高は日本の相対的優位性と見るべきだ。
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●本質
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1件のコメントがあります
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赤い大地さん2008/10/12 12:54株をもっていることのリスクが、不安感をかきたてる状況はまだ続くのか?
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