登場人物：
主人公：ＬＯＰ
Ｑ美：ＬＯＰの妻。（語彙の大半がひらがなとカタカナで構成されているため、会話がちょっとフシギなカンジ。）
「なんでアナタ、こんな時間に？。」
「ああ、おはよう・・・ってまだ4時だねぇ。君も目が覚めたんだ？。」
「だってスヌーズモードでえんえんと鳴ってるんだよ。Ｈ太のケータイが。こりゃ、もはやソ－オン公害、音の暴力だよ！。」
「たしかにログハウスだと、構造的に音がつつぬけだよね。」
「違うくて！。そもそも鳴らさなきゃイイだけじゃん。うるさいもん。コレジャ寝てられないよ！（怒）。」
「まあＨ太にも事情があるんじゃないか。宿題とか、やり残した昨日の宿題とか、提出を迫られてる宿題とか、ああいう宿題とか、こーゆう宿題とか・・・（以下略）。」
「ハハハ・・・。実はむしろ、こんな状況でフザけてるアナタのアタマのほうがカナリ問題なんかも。」
「どうせ起きてたからねぇ。自分は農業従事者のくくりだと思ってるから、早起きは普通だし。」
「それって、たんにコーレイシャ型の生活習慣じゃん。オヒサマが出てない時間にお百姓さんは起きたりしないもん。・・・てか、アナタいまなにしてたん？。」
「計算というか、プランの再調整というか・・・。まあ昨日はねぇ。株価が急伸したんで、育ててたカブの出荷が忙しかったんだよ。かなり売っちゃった。だからちょっとまた植え付けしとかないといけないんだ。」
「ふーん。まだウリドキじゃないって言ってたのに？。」
「うん。ちょっと残念だったけど、決めてた水準に達してしまったんで売らざるを得なかったんだ。大切にしてた愛着のあるカブだったんで、ちょっと悲しかったけど、でもトウがたつ前に売らないと。」
「ゼンブ売っちゃったんだ。（小声で）あーるハレタ・・・ドナドナ・・・♪。」
「（いやいや、全部じゃないけどね、当然。）ああ、そう言えば、昨日Ｈ太にもちゃんと説明したんだよ。株価が全体的に急伸したとき、どんな考えを持つべきかについて。」
「ああ・・・。（メンドイ。Ｈ太イヤがってたんだろうなぁ。）それって、どーいうこと？。」
「まったく簡単なことだよ・・・。ここに100円と1000円の株があるとするでしょ。そうすると10万円だと1000株か100株買えるわけだけど、（全株が1円上昇するような状況を仮定すると、）売った時の収入が10倍違うんだ。同じ状況で、同じ値動きでも、結果は全然違うってこと・・・。だから、こんな状況でどんなカブが美味しいのかも考えなくちゃ。」
「ええっと、それってどっちがおトクなん？。」
「（実際はそれほど単純じゃないけど、）101円と1001円の株を売ると、得られるのは10万1000円か10万100円のどちらかになるでしょ。この場合、どっちが望ましいかわかる？。」
「ちょっと！。アナタいま絶対ワタシをアナドッたでしょ！。」
「いやゴメン。そう言うんじゃなくて、これは単なる修辞疑問文だから。」
「習字・・・ギモンブン？。ナニそれ？。」
「・・・うーん。（これじゃむしろ、Ｈ太よりＱ美に漢字の宿題をやらせるべきなのかも。）」
