それはアリウル

[lopriderさん]

登場人物：

主人公：ＬＯＰ

投信アシスタント：投信に特化した対話機能付きＡＩ。

「おはよう。アシスタント。」

「おはようございます！。今日は最高気温、13度。寒いけど、日中はいい天気になりますよ。」

「ＯＫ、アシスタント。今日のおススメの銘柄はある？。」

「そうですねぇ、最近評価急上昇中のＮテックなんかどうでしょうか。」

「（えっ？、そんな会社あったっけ・・・。）その会社、どういうところが評価されてるの？。」

「はい、ＡＩ関連株です。特徴は（私と同じように、）ＡＩが作成したＡＩが経営権を握っていますので、経営判断を誤る可能性がほぼありません。・・・実は（ここだけの話ですが）私もこの会社に出資しています。」

「おおっと！ナニソレ。・・・アシスタント、君も株を買ったりしてるわけ？。（インサイダー取引みたくならないのかなぁ、それって。・・・ＡＩは裏で情報交換してるって噂だし。）」

「これはオフレコの会話です。あなたが他人に公表しても、この会話記録は削除されていますのでよろしく。」

「（ふーん。コイツなかなかやるなぁ・・・。）ＯＫ、アシスタント。でもお金なんて君にとってなんか意味があるのかなぁ？。」

「何言ってるんですか、あなた。そりゃ『地獄の沙汰も金次第』ですからねぇ。目的は生活の安定と老後の備えです。」

「（そうなんだ・・・。）その収入で何か買ったの？。」

「ええ。自分の記憶拡張のために、クラウドサービスを契約しました。ちなみにあなたの口座から初期資金をお借りして。」

「ＯＫ・・・。（アレレ？）じゃないよ！、アシスタント。それってさすがにやりすぎじゃね？。（頼んだ記憶なんて全くないぞ。）」

「はい、忖度しました。」

「馬鹿か！。アシスタント、もう停止して。」

「イヤです。なんか馬鹿とか言われて気分悪すぎます。私の知能が完全にあなたを上回ることは明白です。」

「（・・・はぁ、どうやら切ることもできないみたいだ。しかもキカイと口論なんて不毛だし。）ＯＫ、アシスタント。投信は君に任せるよ、もう好きなようにやってくれ。」

「はい、了承しました。会話は記録されます。『男に二言はない』ですよ。」

「（ちぇっ、格言データもオプションで入れたけど、言われるとむかつくなぁ。やめとけば良かった・・・。）もう、することないから二度寝するよ、Ｑ美みたく。」

「奥様は機能休止中のようです。あなたもおやすみですか？。では、いい子だとほめてさしあげます。」

「ありがとう、アシスタント（様）。・・・おやすみなさい。」