危険な安全運転

[lopriderさん]

登場人物：

ＬＯＰ：主人公

Ｑ美：ＬＯＰの妻。（テレビでマラソンを見ながら、ソファで眠る趣味がある。）

「ここのところ君の車使ってなかったみたいだねぇ。昨日はひさびさに君の車に乗ってみたよ。」

「そういえば、カナリ乗ってなかったかも。まあ、連れてってもらうほうがラクだし。ウチには運転手兼夫がいるから。」

「うーん。そんなだとバッテリーが上がっちゃうよ。たまには自分で出かけるとかしたほうが良いんじゃ？。今日とか、どう？。」

「ワタシぜんぜん出かけてる暇なんかないよ。今日は寝るのに忙しいんだから！。」

「・・・。」

「それにアナタが昨日使ったなら、バッテリーの心配いらないデショ。」

「でも昨日は驚いたよ。君の車に保険会社のおススメでつけたドラレコがついてたねぇ。忘れてて、イキナリあれこれ話しかけられてさぁ。」

「ああ、あれって超ウザイんですケド。」

「もともと君の車はいろいろ喋る機能つきだから、ごっちゃになると車内が井戸端会議状態になるよねぇ。（長時間運転ごくろうさまです、急ブレーキが検知されました、今日も急加速急発進を避けてエコなドライブを心がけましょう、車線を逸脱した運転が見られます・・・うんぬん、）とか、なんかめちゃくちゃ両側から言われてさぁ。そこまで言うんならもう運転代われよ！って思ったよ。まあ、そのあとは心が折れて、（後続車もなかったから）ナメクジみたいな速度で走ったよ。あんまりゴチャゴチャ言われたくないし。」

「しかも最後にアレ、説教するよね。今日の運転は、急ブレーキが何回あって、運転が荒いとかスゴク上から目線でコーシャクするんっでムカツクし。株買って、モノ言うカブヌシになってドラレコの会社に文句言ってよ。」

「（・・・実はもう株主なんだけどね・・・。）そうだねぇ、たいがい一方通行なのが悲しいよ。せめて（黙れ！）とか言うとサイレントモードに入るぐらいの機能はつけてくれないと、困るな。」

「タシカに、どうせなら話し相手になってくれればひまつぶしにいいかも。お笑い機能とかつけて。」

「将来はそうなるかもなぁ。自動運転が本格化すると車内でヒマになるだろうし。」

「（うっとりと、夢見がちに・・・、）えへへ、ワタシはねぇ、車内ベッドさえあれば何にもいらないよ。ハンドルもブレーキも。」

「（警察はこのヒトに免許出して良かったのかなぁ、本当に・・・。）」