登場人物:
LOP:主人公(かなり昔の自分)
Q美:年の差婚でやってきた妻。テレビにも必ず、突っ込みを入れながら見る。
LOP「いつか投資家になりたいんだ。」
Q美「トウシカ?」
LOP「いや、そんな鹿の仲間みたいんじゃなくて、株の運用で生計を立てるという職業。」
Q美「それ、知ってる。テレビで見た。耳んとこにペンみたいのをつけて、くねくねへんな踊りみたいのしてた。」
LOP「一体いつの世界の話だよ。(昔の相場師のことかなあ。)」
Q美「ハンタイのハンタイだよ。うんうん。やりたかったらやれば。でもアナタが賭け事好きだとはゼンゼンおもわなかたよ。」
LOP「ありがと。でも激しく動揺してるじゃないか、その語尾。」
Q美「だって怖いんだもん。家とかなくなっちゃうかもデス。」
LOP「あのねえ、それは投機。自分がやるのは運用、です。」
Q美「それを日本語で言うと?」
LOP「イヤイヤまじめな話をしてるんんだから。聞いてくれよ。・・・」
Q美「ワカタ。アナタ言う。ワタシ聞く。」
LOP「ハイハイ。つまりね、株の取引には2種類あるんだ。信用と現物。わかる?」
Q美「漢字が多すぎて、さっぱりワカリマセン。」
LOP「ああもう・・・。つまりね、借金をしてやるのと、自分のお金でやるのの違いなんだ。ここまでは理解できた?」
Q美「ナントカ。」
LOP「(こいつ、漢字圏の人間とはどうしても思えないなあ。)だから、借金はしません。銀行に預けると利子がつくでしょ。そんな感じで利子をもらって、暮らすってこと。だから心配ないよ。」
Q美「うんうん。銀行、安心。でもなんで?今の仕事でいいじゃん。」
LOP「だから、すぐじゃないよ。今の仕事をいつかやめるとき、自分がしたいことなんだ。」
Q美「なあんだ、来世の話ね。」
LOP「違う。将来の話。(絶対わかって言ってるな。)」
Q美「どんなことするの?」
LOP「ああ。この世界にはいろんな会社があってね、株を公開してる。それを買ってその会社を応援するのが夢なんだ。」
Q美「ふーん。応援かあ。面白い?」
LOP「うん。人の命を救う薬や、交通事故で死ぬ人をなくすための技術を研究してる会社とか、いろんな会社がある。その会社を応援することで、いつかその会社が大成功したら、お礼をしてくれるんだ。そんな会社を見つけるなんて、まるで宝探しみたいだろ?・・・探す旅を、キミと一緒にしてみたいんだ。」
Q美「アナタ、口がうまいねえ。サギシのほうが向いてるかもよ。」
LOP「・・・・」