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長期上昇トレンドラインを本日割り込んだ

昨日の米国株式相場は大幅反落した(DJIA -274.14 @21,750.73, NASDAQ -123.20 @6,221.91)。ドル円為替レートは109円台前半の円高方向での動きだった。本日の日本株全般は大きく下げた。東証1部では、上昇銘柄数が279に対して、下落銘柄数は1,672となった。騰落レシオは99.77%。東証1部の売買代金は2兆1233億円。

TOPIX -17 @1,597
日経平均 -232円 @19,470円

米国株安と円高を受けて、TOPIXも日経平均も大幅続落した。トランプ氏の人種差別容認ともとれる発言で批判が噴出し、企業経営者などが相次いでアドバイザーを辞任していたところへ、頼みの綱だった国家経済会議(NEC)のコーン委員長の辞任の噂が浮上したことが懸念を加速した。トランプ氏への信認回復が遅れれば、経済政策の実現どころか、9月末に迫る債務上限引き上げも危うくなる。規制緩和や減税といった経済政策や予算編成が滞るとの懸念から、金融株や鉄鋼株など米政策の恩恵を受けるとされた銘柄を中心に売りが出た。

スペインでのテロ事件発生も地政学リスクへの警戒感を強めた。円高・ドル安が進み、輸出関連株の重荷になった。米政治の不透明感は安全資産とされる債券買い・米金利低下につながっている。北朝鮮問題やテロを背景に円高リスクもくすぶる。国内外で金利が低下する中で運用環境の悪化が嫌気され、保険の第一生命HDSOMPOが大幅に下げた。


足元では、海外投資家が日本株を売る動きが続いている。東京証券取引所によると、外国人投資家による日本の現物株と先物合計の売買状況は8月第2週(7日~10日)は5226億円の売り越しだった。売り越しは4週連続で、売越額の合計は1兆2000億円を超える。

日経平均のチャートを確認しておこう。昨年6月24日安値@14,864円と今年4月17日安値@18,224円を結んで描いた長期上昇トレンドラインを本日割り込んだ。上昇相場から下落相場への相転換の兆候かも知れない。片玉の買い一辺倒の思い込みは禁物だろう。来週、さらに大きく続落するようなら、銘柄によっては逆張りで仕込みたい銘柄もあるが。

33業種中31業種が下げた。下落率トップ5は、鉄鋼(1位)、保険(2位)、不動産(3位)、証券(4位)、非鉄金属(5位)となった。



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