西宮神社は「福男選び」の開門神事を思い出す人も多く、
福の神である「えびす様」をお祀りしている神社の総本社です
第十四代前家元の鵬雲斎大宗匠による御奉仕で執り行われ、
ちょうどこの日は大宗匠のお誕生日でもあり、御年94歳になられたそうです
前回の献茶式では、私は運良くお家元の手元が見える席に座ることができたけれど、
今回は大宗匠のお姿がほとんど見えない席でした。
それでも、残念だったとの気持ちよりも、
神さまにお茶を献上するそのお姿を拝見し、
心を同じくする人たちと同じ時間を共有できたことに嬉しく思いました
それにしても、献茶式というより神事では、
ちょっとしたハプニングがつきものなのでしょうか
大宗匠のお手前の最中に、上空左斜めから何かがすーーーーーっと落ちてきて
右側に据えられた三方に止まった時は、え?すずめ?と思いましたが、
本殿に吸い込まれるように奥に向けて突進したのにはびっくりしました
あれぇ、大丈夫なのかなあ?と気になり始めたら、
本殿からすずめが飛び出てきて、そのまま空高く飛んで行きました
でも、しばらくすると、再びすずめが本殿前に姿を現して、
何だか微笑ましく感じました
この日のお天気は快晴
数日前の大雨で、桜は花筵となり、樹木は早くも次の季節の装いに移っていました。
肌に触れる風は爽やかで、特に本殿側から吹く風は優しく心地よいものでした
数々のお道具も拝見しましたが、
拝服席の掛軸で、鵬雲斎大宗匠のお筆による「悠々千古風」
えべっさんも、まさに「えびす顔」で献茶式をご覧になっていたのだなあ、
と思いました


