
当日は早めに到着して、まず本殿に向けてご挨拶。
そのまま献茶祭が行われる拝殿の席へと向かいました

席に着いてから、遠目ながらお道具などを見て時間が来るのを待ちましたが、
今日庵業躰の方でしょうか、事前に準備を済まされているはずの茶筅など
お道具を念入りに確認されていたことが印象的でした

太鼓の音で始まりを告げ、全員でお祓いを受け、祝詞の奏上

千宗室家元が手前座に進まれ、濃茶手前が始まりました

拝殿席後方で「雑音」が何度となく聞こえてきましたが、
参列者はとらわれることもなく、
お家元のお手前がよどみなく進んでいくのを見入っていました

生田神社の拝殿は一部テントが使われており、
強めの風が吹くたびに、
その屋根の隙間から木の葉がはらはらと落ちてきたのが、
私は気になり始めていました

お家元は点てた濃茶を持って立ち上がり、
前に進み出た時、風が一層強くなり、
本殿前に立たれたその後姿は神がかっているみたいに見えました

仮台に置かれたその濃茶を神職の方が祭壇に供えている時も、
風の勢いは一向に止まる気配もなく、
神職の方が席に戻られる頃に一陣の風は静かに収まりました

続いて、薄茶になると穏やかな風に変化

一瞬、私が感じたあの空気は何だったのでしょう。
夢か幻か。
なんだか、不思議な光景でした

以下、当然のことながら写真は撮っていませんが、気になったものの私的メモ。
でも、回った順番はなぜか逆です

【本席】
水指 赤筒 淡々斎宗匠箱 のんこう造
蓋が塗蓋だったのは、年代ものの水指を保護するためとか

【副席】
菓子 風月堂
今年は神戸開港から150年。
船をモチーフにしたお菓子が可愛かったです

【拝服席】
床 円能斎筆 花開萬国春
花 油瀝青 (あぶらちゃん) クスノキ科クロモジ属の落葉低木

この時言葉を交わした女性のお道具に対する造詣と
感性に惚れてしまいました

【おしのぎ席】
隣に座った方との別れ際、
「次回は鵬雲斎大宗匠が来られます。
是非、来てくださいね。」と声を掛けられました。
行きたい場所がどんどん増えていく…
