富士通はパソコン事業を中国レノボ・グループの傘下に移す方針を固めたようです。
合弁事業とし、レノボが過半を出資する方向で調整しており、月内の合意をめざすそうです。
富士通は今年2月に非中核分野としてパソコン事業を分社しており、レノボに主導権を渡すことでITサービス事業などに経営資源を集中するようです。
富士通グループでパソコンの企画・開発・製造を手がける部門を合弁会社に移管し、2000人程度が移る見通しのようです。
パソコン世界首位のレノボの規模を生かし、部品の調達や製造のコストを削減するとのことです。
「FMV」ブランドのパソコンを手がける富士通は、2015年度の出荷台数が400万台だったそうです。
出荷の大半を占める国内市場ではシェア2位で、1位のNECレノボ・グループを追っていますが、パソコン市場の縮小などで採算が悪化しており、2015年度は「3ケタ億円の赤字」(富士通)だったそうです。
富士通は東芝のパソコン事業やVAIOとの統合も模索しましたが、合意に至らなかったようです。
富士通首脳は「短期的に黒字にはできるが2~3年後の状況は不透明だ」とみて、他社との事業統合などの可能性を検討してきており、工場も含めて統合する案を提示したレノボを選んだようです。
レノボは2011年にNECと共同出資会社を設立し、NECのパソコン事業を統合したそうです。
共同出資会社傘下のNECパーソナルコンピュータとレノボ・ジャパンの2社が国内を中心にパソコン事業を手がけており、NECの「ラヴィ」やレノボの「シンクパッド」などのブランドで展開しているそうです。
新会社は当面、NECレノボとは別のグループとして経営する方針で、FMVブランドのパソコン事業を継続し、徐々に企業やブランドの統合を検討していくようです。
PCはこれでNECも富士通も同じ系列になってしまうということでしょうかね。
6702:538.2円、 6701:263円、 6502:345.6円