瓜生 憲さんのブログ
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様々な思いが錯綜する中で
また個人的に大変興味を惹かれる内容が、昨日(日曜日)の日経新聞朝刊1面の「株主とは」にありました。
私も、元国営企業からキャリアを始めているので、同特集記事にあった、元国営企業と資本市場の関係については、興味を持ってしまいます。
同記事内にも
2008年目途成田国際空港会社
2009年目途東京地下鉄
2010年目途日本郵政、ゆうちょ銀行、かんぽ生命保険
可能性を検討日本政策投資銀行、商工組合中央金庫
といった民営化に伴う株式公開の予定リストが掲載されていました。
国の財政難等を背景に国営企業の民営化が続いていますが、国営企業は社会のインフラ(金融を含め)を担っているケースが多く、そのサービスの信頼性並びに安定性に対する消費者の“期待”は民間企業と一線を画します。
※無論、実際には民間企業であっても、消費者に対する責任は国営企業に引けを取るものではありませんが・・・。
当時、私が勤めていた某通信事業者も、上場間もない中で、国内外の投資家から成長性と収益性の向上を促すための要望が相次いでいました。
しかし、国のインフラを司る以上、守らなければいけない信頼性と安定性を維持するための努力は、それこそ膨大であり、利益追求の観点においては、「過剰」と言われても仕方ない規模となってしまいます。
そういった中で、民営化とともにやっている「規制緩和」と「自由競争」という高波。
高波に煽られながらも、そして「民営化」で公式には立場が変わっていたとしても、その期待に対する責任感は変わるものではありません。
こういったところにも、企業はバランスを求められます。
また別の視点では、元国営企業の株式公開による該当産業の既存上場企業に対する影響も軽視できません。
民営化に伴って競争環境が著しく変貌し、その対応の中で多額の資金調達が必要となるケースも少なくありません。
しかし、元国営企業の株式公開は、短期的に該当産業の既存上場企業の株価に悪影響を与え、資金調達を困難化させる傾向にあります。
それを見越して先行して資金調達を目論んでも、結果的には後から来る新規銘柄(元国営企業)のバリュエーションが不透明中で株価形成上はリスクが重んじられ、なかなか高いバリュエーションでの調達は難しいというのが現実です。
この背景には、一般的に元国営企業の時価総額が大きく、機関投資家にとってはポートフォリオへの組入れが必須となるため、該当産業の保有銘柄を売却し、その資金で新規上場銘柄である元国営企業株を購入する必要があるといったメカニズムがあります。
更に別の視点では、機動的に動けるヘッジファンドや、個人投資家からすれば、絶好の投資チャンスです。
このようなイベント発生に伴う一時的な株価調整と、調整によって生まれた割安銘柄をうまく拾えば、1回のイベントで2回利益を上げることもできるためです。
結局、株式市場と株価形成においては、様々な思いが錯綜しているということですね。
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今回も濃いですねぇ。株の奥の深さをまた1つ学んだ気がします。
個人投資家にも辛い相場が続いておりますがチャンスはいつでしょう?^^税率10%→20%に戻るのもイタイし。民主党には30%にするなんて案もあるそうで(;・∀・)
ちょっとだけ夢がある?感じですね。
私はもう少し思い以外のもので投資したい今日この頃です
((+_+))
( ̄ヘ ̄;)ウーン個人的には上場したてのNT○買ってるしと大丈夫かなと思ってますので、やはり世界的な時勢と先を見る力がないと危ないかもでつ。
ウリ様、チャンスを上手くいかせるためにご指導よろしくお願いしますm(_ _"m)ペコリ
ビジネスチャンスがテンコ盛りっす♪ハイ
懐かしい響きとなりつつある、金融ビーっクバーン♪
電話・電気・牛肉etc楽しい世界がそこに広がっておりまつ♪
しっかり、確実に儲かるチャンスっす♪ハイ
昨日の日経新聞にもありましたが、個人投資家は経済の活性化の一翼を担えると思っています。そういった意味で、それを停滞させるような税制はご容赦願いたい気がしますね。
Bellさん
やはり物事の裏側には常に何かしらのストーリーがあると思っています。7日の日記にも書きましたが、そんなストーリーを思い描きながら、物事に接していると結構楽しい日々が過ごせる気がします。
チカさん
お役に立てるように頑張りますです!
世界の郷さん
僕も基本的には自由競争推進派です。
ただ、提供側がしっかりと享受側の声に大して広く耳を傾けないと不便な世の中になってしまうこともありますよね。