kabukabumanさんのブログ
外人が買い越しに転じる株価水準はPER13.5倍
昨日の時点で、日経平均のEPSは1119.40円まで低下しており
PER14.44倍、PBR1.07倍という状況です。
また、昨日の日経平均株価は16164円(前日比-594円)まで下落しましたが
今年の平均PERは14.40倍なので、14.44倍はまだ今年の平均を上回る水準です。
一方、外人は年初から12週連続で日本株を売り越していますが
この間の日経平均はPER14.40倍という水準ですから
彼等が買い越しに転じるとすれば、しばしば指摘している13.50倍が目安になる様な気がします。
つまり、日経平均のPER下限メドが、経験的に13.50倍程度である理由を
外人が買い越しに転じる基準値だと考えれば納得出来そうです。
そこで現在のEPSを基準に、PER13.50倍の日経平均株価を計算すると
➡ 「1119.40×13.50=15111円」となります。
日経平均 = 15111円
無論、政府・日銀への政策期待もあり、そこまで下落する可能性は低い様に感じますが
この数字を見て思い出されるのが
日経平均15000円台前半でノックオンするリンク債が多数残存していることです。
しかも普通に考えて、年初から外人が一度も買い越した週が無いのは異常だと思います。
結局、日本経済(=アベノミクス)に対して、外国人は三下り半を突き付けたのでしょう。
以下に、外人の11週連続売り越しが判明した直後の日経新聞(3/26)の記事を転載します。
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外国人投資家が日本株売りに転じている。買い付け額から売却額を差し引いた金額は2015年度累計(3月3週まで)で約4兆9千億円のマイナスとなり、年度ベースで7年ぶりの売り越しがほぼ確実になった。売越額は金融危機の08年度(4兆2千億円)を上回る公算が大きい。
景気や企業業績への期待が薄れ、株価の先高観を後退させている。
安全志向を強めた海外マネーの一部は日本国債に向かっている。
東京証券取引所が25日発表した投資部門別売買動向によれば、海外投資家(外国人)は3月3週に4579億円を売り越した。売り越しは11週連続で、東日本大震災後の11年10月以来の長さだ。
昨年4月~今年3月3週までの累計は4兆8902億円の売り越し。3月4~5週に大きく買い越さなければ、売越額はブラックマンデー暴落が起きた1987年度(6兆2千億円)以来、約30年ぶりの多さになる。
外国人はアベノミクス相場の起点となる12年11月~昨年5月に21兆円を買い越し、株価上昇のけん引役だった。それが昨年6月以降は8兆円の売り越しに転じた。底流にはアベノミクスへの期待感の低下がある。シティグループ証券のアレックス・ミラー氏は「増配などは評価できる一方、賃上げは期待ほどではなかった。中長期の日本経済に悲観的な見方が増えている」と話す。
世界最大の運用会社、米ブラックロックは24日、日本株の見通しを「強気」から「中立」に下げた。日銀のマイナス金利政策後の株価乱高下、円高による輸出企業の業績悪化を警戒する。
運用会社が関東財務局に提出する大量保有報告書によると、米キャピタル・グループは2月に資生堂株の保有比率を5.1%から2.4%に引き下げた。
米ウエリントン・マネージメントは、SUMCOやデンヨーなどの株式を売却している。
25日の日経平均株価は1万7002円。昨年3月末は1万9206円で、年度で上昇するにはあと4日で2200円強の上げが必要になる。15年度は5年ぶりの下落が避けられそうにない。
株安は銀行や企業の保有株の含み益を減少させ、個人消費にも重荷となる。
資産価格の上昇を好循環の起点に位置付けるアベノミクスは曲がり角に差し掛かっている。
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どう考えても「曲がり角」ではなく「崖っぷち」だと思いますが。
これがTVのサスペンス番組であれば、崖っぷちに追い込まれた犯人は逮捕されて終わりです。
しかしアベノミクスの場合はどうでしょう・・・
誰も責任なんて取る筈はないし、残念ながら野党に責任を徹底追及する能力もありません。
強いて挙げるなら、黒田さんがババを掴むことになるのかも。心中お察し申し上げます(-人-)
ひとつお聞きしたいのですが、こういう数値を勘案する時、特に
外国人が買うか買わないかという時は、ドル建てで計算するのが
いいのでしょうか?
RODEMU2015さん こんばんは。
ご質問の件ですが、外国人はドル建てで日本株を観ています。
ですから円高になればドル建ての日本株は割高になりますから
当然買い控えると思います。
また、日経平均のPER13.5倍が経験的な下値メドというのは
あくまでも円建ての日経平均で計算した場合です。
因みに、4/1時点の日経平均ドル建てPERは17.70倍とやや割高で
まだ外国人が買い越しに転じる株価水準ではないと考えています。
http://www.capital.co.jp/world_index.pdf
下落相場到来でしょうが^^;
15000円割れまで、手出し無用と解釈しました!
カブさんのブログをいつも参考にしています。
ありがとうございます。
にゃんさん おはようございます。
日経平均15111円(PER13.50倍)という数字は
外国人が割安だと感じる最低ラインだと考えています。
ですから彼等の観念を打破するためには
それなりの政策が必要だと思いますが
政府は得意の「バラマキ」しか考えていないため
外国人が失望売りに走るのも止むを得ないと感じています。
しかも失望売りが止まらなければ
アベノミクスがスタートした以前の株価に戻る可能性があり
その結果「クジラ」の損失は嵩み、日本株への投資比率を下げざるを得ない
そんな悪循環が待ち受けている様な気がします。
因みに、今後日銀が追加緩和に踏み切ったとしても
異次元緩和を謳った黒田バズーカが無効だっただけに
市場の反応は冷たいだろうと考えています。
つまり、もう安倍政権下での「日経平均2万円」は夢物語で
15000円は勿論、14000円割れも時間の問題だと思います。
ドル建てだと、ずいぶん高く見えますね。
ユーロ圏からはどういう見方になってくるのでしょう?
ユーロ円レートで同様に換算するのか、ユーロドルで換算するのか
ドル建てそのままでも妥当なのか。
昨日の日記は
>為替は円高に振れましたが、これ以上円高が進む理由も見当たらないので
当面は日経平均が16000円を割る可能性は低いと思います。
これで、
今日は
>15000円は勿論、14000円割れも時間の問題だと思います
これなんですね(´;ω;`)
先行きふあ~~ん(^_^;)
RODEMU2015さん こんにちは。
>ユーロ圏からはどういう見方になってくるのでしょう?
欧州の投資家はユーロ建てで日本株を売買しますので
ユーロ建て日経平均もドル建て日経平均と同様大きな意味を持つ筈です。
但しユーロ建て日経平均のリアルタイムチャートが閲覧出来るサイトは無く
特定の証券会社が提供するサービスに限られていると思います。
http://diamond.jp/articles/-/27116?page=2
因みに、個人的にチャートを作成する場合は、結構面倒ですが
例えばYahooファイナンスなどで
各営業日の始値、高値、安値、終値に対して
当日為替レートの最高値と最安値の平均値で換算する方法があります。
さらに数ヶ月~数年遡ってチャートを作成する場合は
過去の為替レート(ユーロ/円)を調べ
当該日の平均為替レートと、対応する日経平均株価を
エクセルで加工するのが最も手っ取り早い方法だと思います。
その際利用するサイトは以下の①と②です。
①日経平均アーカイヴ(Yahooファイナンス)
http://finance.yahoo.com/q/hp?s=%5EN225&a=00&b=4&c=1989&d=11&e=30&f=2011&g=w
②ドル/円、ユーロ/円相場アーカイヴ(七十七銀行)
http://www.77bank.co.jp/kawase/cash.html
*一纏めに外国人投資家とは言っても、米系と欧州系はほぼ同規模です。
日頃はドル建て日経平均しか話題に上りませんが
ユーロ建て日経平均が持つ意味もドル建て同様重要なので
私も、今後もっと意識を高めたいと思います。
疑問を投げ掛けて頂き感謝致します!<(_ _)>
おちゃちゃさん こんにちは。
NY市場が堅調に推移している限り、これ以上大幅な円高は無いと思います。
その場合、日経平均は16000円の攻防になりそうですが
NY市場が崩れると、さらに円高に振れる可能性があります。
ですから万一、1ドル110円を割る様なことになれば
15000円台前半のノックオン条項付き日経平均リンク債は
全て償還されるかも知れません。
因みに、アベノミクス相場が始まって以来
東京市場に於ける外国人の売買ウェイトはさらに高まっており
当初期待されていた「クジラ」の存在も霞むほどです。
また推計ですが、2013年から直近までの外国人の買い越し額は
年初から売られ続けているとはいえ、まだ15兆円程度残っています。
無論、これらを全て売り尽くす訳ではありませんが
依然として売り圧力になる筈です。
しかも今は円高ですから、外国人にとっては利確する絶好のチャンスです。
それだけに、海外勢の売りはもう暫く続く様な気がしますし
彼等が買い越しに転じるまで
株価がジリジリ下げても可笑しくないと考えています。
ですから、この様な地合いで日銀が追加の量的緩和に踏み切っても
黒田バズーカの効果があるかどうか、甚だ疑問だと思います。
まさに八方塞がりの東京市場ですが
アベノミスが招いた結果なので、仕方がありません(^_^;)
gaspさん こんにちは。
人口減の話ですが、団塊の世代が次々に定年を迎えられ
全生産者人口の減少は勿論ですが
最も消費が多いとされる30歳台後半~40歳台の人口も減少していることが
消費が伸びない最大の理由ではないかと考えています。
しかし、安倍総理は「有効求人倍率が改善している」として
景気の現状に対する野党の追及をかわしておられますが
生産者人口が減少すれば、供給量は減る訳ですから
「有効求人倍率」が上昇するのは当たり前のことで
アベノミクスの成果だと考えているのであれば、とんだ勘違いだと思います。
この様なレベルで国会答弁が行われている現状を観ると
大変失礼ですが「何が民進党だ!」と
野党に対しても「怒り新党(心頭)!」です。
もしかすると、賢明な外国人投資家は
日本の政治レベルに呆れて日本株を売っているのかも知れませんね。
日経平均のEPSは昨年中頃には1250円前後でしたが、
いまは1100円強まで約10%下落しています。
これまでになかったような急激な悪化です。
明らかに業績が悪化しているのだから、
株価が値下がりするのも当然だと思います。
今後17年3月期の業績が発表されますが、
EPSがさらに下落するのは避けられないような気がします。
仮に1000円程度まで下落すれば、PER15倍として、
中心価格は15000円程度を覚悟する必要があるかもしれません。
安く買えるから楽しみと見るのか、
早めに市場から逃げ出すと考えるか、
投資方針により様々だと思います。
montontonさん コメント有難うございます。
輸出企業の大半は円相場に振り回されただけでしたね。
2016年3月期のEPSは、仰る通りあまり期待出来ないと考えていますので
今後、個人的には日経平均のPER13.5倍までは売り建てでヘッジ
13.5倍を下回れば売り建てを一旦解消して暫く様子を観る。
その様なイメージを描いています。
しかし長年「買いたい病」を患っている私でも
安くなったから買いたいという気持ちにはなりそうにありません。
当面は新興のテーマ株を巡る資金の後を追跡し
新規の長期投資は控えたたいと考えています。
ちこ姉さん こんばんは。
何だかんだと言いながら、しっかり開き直って居られる様ですね^^
こういう時は、得てして「案ずるより産むが易し」ということもあります。
特にマザーズはまだ伸びしろがありそうですし
国策銘柄は下げてもまた買われることが多いと思います。
安心して??遊んで来て下さい!(。-∀-)ニヒ♪
かわうそくんさん こんばんは。
安倍さんは法改正には執着される方ですね。
そういう意味で、歴代総理の中では突っ込んだ仕事をされていると思いますが
案外安保法改正で、ご自身の目標は半分達成されたのではないでしょうか。
ただ、如何せん経済政策に関しては、偉そうな言い方ですが
素人の私から観ても少々不勉強だと感じます。
結局異次元緩和もその効果は期待外れに終わっていますし
財政再建も見込みが立たず、消費税増税の延期も余儀なくされそうです。
これではアベノミクス相場が振り出しに戻っても不思議ではありません。
海外勢は、「クジラ」の買いを当てにして日本株を買っていましたが
それすら魅力が無くなったのではないかと危惧しています。
年初からの戻りが欧米に比べ大幅に遅れているのがその証拠で
未だに海外勢が買い越している、およそ15兆円分の日本株が
さらに売られる可能性もあると思います。
ところでSQに関してですが
大手証券のオプション手口は、まだ16500円前後だと思われます。
但し、日本株は円相場次第なので
ドル円相場が112円の水準では、16000円を大きく下回ることもありそうです。