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3月9日の海外株式・債券・為替・商品市場
3月9日の海外株式・債券・為替・商品市場
2016/03/10 07:47
◎NY外為:商品通貨が上昇、原油など資源値上がりで-ドル113円台
9日のニューヨーク外国為替市場では、商品輸出国の通貨が上昇。資源価格が過去8営業日で7日目の上昇となったことが手掛かり。商品国通貨が対円で上げるのにつれ、ドルは対円で113円台に上昇した。
ブラジル・レアルは半年ぶり高値に上昇。南アフリカ・ランドとカナダ・ドルも買われた。
エネルギーや工業金属の値上がりが背景にある。
需要増加を背景に米国のガソリン在庫が450万バレル減少し、これが天然資源の価格を押し上げた。
そ一方、欧州中央銀行(ECB)の政策決定を10日に控えてユーロは対ドルでの下げをほぼ埋めた。
ゲイン・キャピタル・ホールディングス傘下フォレックス・ドット・コムのアナリスト、マット・ウェラー氏は「金融市場全般に広がるリスクセンチメントに動かされている」とし、「商品全てに強い追い風が吹いており、それが商品通貨にも広がっている」と続けた。
ニューヨーク時間午後5時現在、レアルは対ドルで前日比1.7%高。終値ベースでは昨年8月31日以来の高値となった。ランドは1.5%、カナダ・ドルは1.2%それぞれ上げた。
ドルは対円で0.7%上げて1ドル=113円35銭。対ユーロでは0.1%高の1ユーロ=1.0999ドル。
オッペンハイマーのチーフ・マーケット・ストラテジスト、ジョン・ストルツファス氏は中国経済が安定するとの期待を背景に金属や原油相場が回復していることから、「商品輸出国の通貨の一部は大きく上昇しつつある」と述べた。
カナダ・ドルは一時4カ月ぶり高値を付けた。カナダ銀行(中銀)は政策金利を据え置いた上で、景気回復は順調でリスクは均衡していると説明した。
チェサピーク・キャピタルのジェリー・パーカー最高経営責任者(CEO)は、カナダ・ドルやオーストラリア・ドル、ニュージーランド・ドルといった資源国通貨は「トレンドの転換に伴う上昇相場」となっており、米ドルのモメンタムは、そうした通貨に比べて衰えつつあると指摘した。
◎米国株:反発、エネルギー株が買いを主導-関心は10日のECBに
9日の米国株式相場は反発。強気相場8年目を迎えた。伸び悩む世界経済を金融政策でてこ入れしようとする動きは今後も続くと、市場は期待している。
原油相場が上昇するにつれエネルギー株にも買いが入り、株式相場の堅調を率いた。
10日の欧州中央銀行(ECB)政策委員会を控えた薄商いで、株価の上昇はまちまち。
ダウ工業株30種平均の上げは一時は80ドルを超えたものの、不安定な展開だった。
シェブロンは4.6%急伸、ナイキは2.5%下落。
ゴールドマン・サックス・グループは1.1%下げ、金融株指数を圧迫した。
S&P500種 株価指数は前日比0.5%上昇の1989.26で終了。ダウ工業株30種平均は36.26ドル(0.2%)高い17000.36ドル。ナスダック総合指数は0.6%上昇した。
ロバート・W・ベアード(ミルウォーキー)の機関投資家担当株式セールス・トレーダー、マイケル・アントネッリ氏は「明日のECBに市場の関心がかなり集中しているので、きょうは少し静かな展開だった」と話す。「市場では新たな材料が待たれている。
アルゴリズムやコンピューター主導のクオンツは値上がりしたところで売っている。
ダウンサイドからの上昇は恐らく後期ステージのようだ」と述べた。
強気相場入りからの7年間で、株式市場は時価総額にして14兆ドル(約1590兆円)を取り戻したが、企業利益の縮小や中国経済の成長減速への不安、金利をめぐる不透明感は払拭されていない。
S&P500種は2009年3月9日の安値から200%近く戻したが、1年半前の水準に比べるとさほど動いていない。
S&P500種には約2%の上昇余地があると同時に20%の下落余地もあるため、リスクと報酬のトレードオフとしては悲惨だと、米ダブルライン・キャピタルを率いるジェフリー・ガンドラック氏が指摘した。
ガンドラック氏は8日のウェブキャストで株式投資について、「大きな負けが見込まれる取引」だと指摘。
最近の相場回復については「ベアマーケットラリー(弱気相場の一時的上昇)」だと述べた。
米商務省が発表した1月の卸売在庫は前月比で予想外のプラス。
一方、卸売売上高は減少した。
この結果、売上高在庫比率は1.35カ月と、前回のリセッション(景気後退)以来の高水準となった。
今回の数字からは需要低迷で企業の在庫圧縮が難しくなっており、製造業の生産拡大ペースは鈍くなることが示唆される。
ウェドブッシュ・セキュリティーズの株式トレーディング担当マネジングディレクター、マイケル・ジェームズ氏は「市場は明日のECB結果待ちであり、S&P500種の2000超えが確かなものかどうかを見極めたがっている」と指摘。
「明日のドラギ総裁から何らかの明るい材料が出るだろうとの期待は明らかに高まっている。
株式市場は引き続きエネルギーなどの商品市場のセンチメントを意識して取引されており、きょうは原油上昇というちょっとした流れの反転があった」と続けた。
S&P500種のセクター別10指数では、9指数が上昇。エネルギーと情報技術が特に上げた。
フロンティア・コミュニケーションズが6.8%下げ、電話株の指数は0.3%下落。
シティのアナリスト、マイケル・ロリンズ氏がフロンティアの投資判断を「売り」に引き下げた。
S&P500種採用銘柄の値上がり率トップ10位のうち、9銘柄がエネルギー関連。
デボン・エナジーとチェサピーク・エナジーはいずれも6.8%を超える値上がり。
鉱山株のフリーポート・マクモランは5.7%高。テクノロジー関連ではマイクロソフトやシスコシステムズ、IBMが買われた。
◎米国債:下落、他国との金融政策相違は続く可能性とゴールドマン
米ゴールドマン・サックス・グループによれば、金融政策をめぐる米当局とその他の中銀との隔たりはトレーダーが予想するよりも長期にわたって続く可能性がある。
投資家は米国と他国の金融政策の相違が持続不可能とみているが、ゴールドマンのアナリストらはその見方を支える歴史的な裏付けはないと指摘する。
ジャン・ハッチウス氏らゴールドマンのアナリストは8日のリポートで、同社が予想するように米金融政策当局が年内3度の利上げを実施した場合でも、「米国と他国との金利に歴史的に見て、異例あるいは信じられないほどの格差は示唆されないだろう」という。
つまり米国と他の先進国との短期債利回り格差は引き続き拡大する可能性がある。米2年債と同年限日本国債との利回り格差は8日、2008年以来で最大となった。また米2年債と独国債との利回り格差は7日に2006年以来で最も大きかった。
この日の米国債は下落。日本や欧州でも国債が下落した。デリバティブ(金融派生商品)のトレーダーは米国での年内利上げ観測を強めた。
ブルームバーグ・ボンド・トレーダーによれば、ニューヨーク時間午後5時現在、10年債利回り は前日比5ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)上昇の1.88%。同年債(表面利率1.625%、2026年2月償還)価格は14/32下げて97 24/32。
先物動向によれば、年末までに米国で追加利上げが行われる確率は73%として織り込まれている。前日は68%だった。
ゴールドマンは米金融政策当局の利上げ軌道を背景に、10年債利回りは年末までに2.75%に上昇すると見込んでいる。ブルームバーグのまとめたデータによれば、2026年2月に満期を迎える10年債は6.9%のマイナスとなる見通しだ。
米財務省が実施した10年債入札(発行額200億ドル)の結果は、最高落札利回りが1.895%となった。投資家の需要を測る指標の応札倍率は2.49倍と、昨年8月以来の低水準だった。前回(2月10日)は2.56倍だった。
◎NY金:3日続落、ETF通じた保有量は減少-ECB会合控え
9日のニューヨーク金先物相場は3日続落。金連動型上場投資信託(ETF)を通じた保有量は19営業日ぶりに減少した。
欧州中央銀行(ECB)は10日に政策会合を開く。
RBCウェルス・マネジメントのマネジングディレクター、ジョージ・ジロ氏(ニューヨーク在勤)は電話インタビューで、ECBのドラギ総裁がどのような追加措置をとるか、市場は手がかりを待っていると指摘。「金の最近の上昇を受けて利益確定の動きが出るのは正常なことだ」と述べた。
ニューヨーク商品取引所(COMEX)の金先物4月限は前日比0.4%安の1オンス=1257.40ドルで終了。
銀先物5月限は0.2%下げて15.366ドル。
ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のパラジウムとプラチナも下落。
◎NY原油:大幅反発、3カ月ぶり高値-ガソリン在庫減少で
9日のニューヨーク原油先物市場ではウェスト・テキサス・インターミディエート(WTI)先物が大幅反発し、3カ月ぶり高値に達した。
米エネルギー情報局(EIA)の週間在庫統計では先週のガソリン在庫が453万バレル減少し、強い需要が示されたと市場は歓迎した。
TDセキュリティーズ(トロント)の商品戦略責任者、バート・メレク氏は在庫統計について、「確かに強気な統計だ」と評価。
「ガソリン在庫は予想を大きく下回る水準だった。それが原油相場の上昇を後押ししている」と説明した。
ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のWTI先物4月限は前日比1.79ドル(4.90%)高い1バレル=38.29ドルで終了。
終値ベースで昨年12月4日以来の高値。ロンドンICEのブレント5月限は1.42ドル上げて41.07ドル。
◎欧州株:3日ぶり上昇-ECBが追加刺激策を講じるとの期待で
9日の欧州株式相場は反発。指標のストックス欧州600指数は前日まで続落していた。欧州中央銀行(ECB)が10日の定例政策委員会で刺激策拡大を決定するとの観測が強まっている。
19%増益となった英保険会社プルーデンシャルが2.9%値上がりするなど、保険株が買われた。スイスのグレンコアは資源銘柄の上げを主導。
原油高を背景に、エネルギー銘柄は前日の2週間ぶり大幅安から反発。一方、同日に買収観測で値上がりした英高級品メーカーのバーバリー・グループはこの日6.7%下落。
同社株5%の保有について証券保管銀行であるHSBCホールディングスは、バーバリー株を買い増す特定の投資家というよりも一連の取引の結果であることを明らかにしたと事情に詳しい関係者が述べた。
ストックス600指数は前日比0.5%高の339.14で終了。一時は1.3%上げた。先月付けた2013年以来の安値からは12%値を戻している。
成長促進に的を絞った金融政策が決定されることを再確認しようと、欧州中央銀行(ECB)が注目されている。ドラギ総裁は1月の時点で、次回会合で刺激策拡大の可能性を検討すると述べていた。
EFGアセット・マネジメントの調査責任者、ダニエル・マリー氏(ロンドン在勤)は「10日の会合への期待は極めて高い」とし、「利下げ実施や資産購入プログラムの規模拡大、購入対象を広げるといった憶測がある。
ドラギ総裁がどれだけ上手に市場に対応できるかが注目ポイントだ。過去には期待を高めたものの、それを満たすことができなかったことがある」と語った。
ブルームバーグのエコノミスト調査によれば、ECBは10日に金利引き下げを決定すると全員が予想。量的緩和(QE)の拡大を見込む回答も全体の73%に達した。
しかし、ファンドマネジャーらは政策決定後の株価上昇を楽観していない。QE開始1年目のユーロ・ストックス50指数は約17%下落、ボラティリティ(変動性)は2008年以来の高さに達した。
個別では、ドイツの高級車メーカー、BMWが1.9%下落。今年の販売台数がわずかな伸びにとどまるとの見通しを示したほか、創業100周年の特別配当を実施しないことが売りを誘った。
◎欧州債:ドイツ10年債が3日ぶり下落-ECB会合を翌日に控え
9日の欧州債市場ではドイツ10年債が3日ぶりに下落した。株高で同国債の需要が後退した。
スワップ市場は欧州中央銀行(ECB)が10日に預金金利を現行のマイナス0.3%からさらに0.1ポイント引き下げることをほぼ完全に織り込んでいるにもかかわらず、ユーロ参加国の国債の過去1週間のパフォーマンスは平均でマイナスと、米国や英国を下回っている。
欧州債の指標とされるドイツ10年債利回りは10カ月ぶり低水準を付けた先月29日以降、上昇基調にある。ドラギ総裁が追加緩和策を打ち出した昨年12月、ブルームバーグ・ユーロ圏国債指数は失望感から1日としては過去最大の下げを記録した。
これを考慮し、現在の状況は投資家らが慎重になっていることを示している。
SEBのシニア金利ストラテジスト、マリウス・ダハイム氏(フランクフルト在勤)は「大半のエコノミストは強気な姿勢で積極的な措置が打ち出されると見込んでいるが、ECBの措置が織り込まれている内容を下回る公算があると懐疑的な意見もいくらか聞かれている」とし、「われわれは顧客にどちらかと言えば投資を減らしたり、少なくとも短期的に失望への反応に備えるように勧めている。これはエクスポージャーを減らすことを意味する」と語った。
ロンドン時間午後4時9分現在、ドイツ10年債利回りは前日比5ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)上昇の0.24%。前日までの2営業日で6bp下げていた。
同国債(表面利率0.5%、2026年2月償還)価格はこの日、0.54下げ102.59。
同年限のフランス国債利回りも5bp上昇し0.63%、アイルランド国債利回りは2bp上げて0.89%となった。
ブルームバーグ世界国債指数によると、ユーロ参加国の国債のリターンは8日までの1週間で平均マイナス0.2%。これに対し米国債はプラス0.1%、英国債はプラス0.7%、日本国債はプラス1.1%となっている。
ブルームバーグの集計データによれば、ユーロ圏無担保翌日物平均金利 (EONIA)のフォワードレートはECBが中銀預金金利をマイナス0.4%に引き下げる確率を94%織り込んでいる。
ブルームバーグ抜粋
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