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3月3日の海外株式・債券・為替・商品市場
3月3日の海外株式・債券・為替・商品市場
2016/03/04 07:48 JST
◎NY外為:ドルは対円で小幅高、ドイツ銀はドル高基調復活を予想
3日のニューヨーク外国為替市場ではドルが対円で小幅高。対ユーロでは下落した。
ドイツ銀行は2月に低迷したドルが年内に騰勢を取り戻すとの見通しを示している。経済的な苦境が弱まるとドルが上昇するとの説がその論拠だ。
インフレ率と失業率の合計を指数化したミザリー(悲惨)指数は昨年11月に、ほぼ60年ぶりの水準に低下し、ドルの先行きを明るくしている。4日発表の雇用統計で失業率は8年ぶりの低水準を維持するとみられている。
ドイツ銀行の外為調査グローバル共同責任者、アラン・ラスキン氏(ニューヨーク在勤)は「悲惨指数は悲惨な状況にはない。労働市場が引き締まればその分、米金融政策がドルを支援するサイクルに入る可能性が高まるだろう」と指摘した。
主要10通貨に対するドルの動きを示すブルームバーグ・ドル・スポット指数は2月に月間で1.8%低下と、2015年4月以来の大幅安となった。米経済が世界的な景気減速の影響を受けるとの懸念が背景にあった。それ以前の2年間は米国の利上げ観測と主要国・地域の金融緩和でドルは上昇していた。
ラスキン氏は年末までにドルが対ユーロで1ユーロ=95セントに上昇すると予想している。
ニューヨーク時間午後5時現在、ドルは対円で前日比0.2%高の1ドル=113円69銭。対ユーロでは0.8%安の1ユーロ=1.0957ドル。
ブルームバーグがまとめたアナリスト予想(中央値)によると、2月の失業率は4.9%で横ばい、非農業部門雇用者数は19万5000人増となっている。米労働省が2月19日に発表した1月の消費者物価指数(CPI)は前年比で1.4%上昇した。
ミザリー指数はこの日6.3となった。昨年11月には1956年以来の低水準となる5まで低下していた。
ラスキン氏は同指数について、ドルの強さを予想するというよりも、反応に時間差があることの多い「不完全な」指標だとしながらも、強い雇用市場がドルを支援できることを示唆していると指摘。「時に強さは単純明快なものだ」と述べた。
◎米国株:上昇、エネルギー株に買い-4日発表の雇用統計に注目
3日の米国株は上昇。エネルギー株が上げをけん引した。市場参加者は米労働省が4日に発表する雇用統計に注目している。
S&P500種株価指数のエネルギー株は年初からの下げを埋めた。この日は銀行株が午後に入って騰勢を強めた。一方、ヘルスケア関連株とテクノロジー株は売られた。マイクロソフトは1.1%下落。最大のスーパーマーケットチェーン、クローガーは今年の売上高の伸び鈍化見通しが嫌気され、下落した。
S&P500種 株価指数は前日比0.4%高の1993.40。ダウ工業株30種平均は44.58ドル(0.3%)上げて16943.90ドル。ナスダック総合指数は0.1%上昇した。
リッジワース・インベストメンツ(アトランタ)のシニアストラテジスト、アラン・ゲイル氏は「投資家は雇用統計に備えている」と述べ、「米金融政策当局が予測する4度の利上げを支持するような動きがあれば相場を動かす材料になるだろう。雇用統計で大幅な雇用者増加が示されれば、近い将来の追加利上げ観測が再燃することは間違いないだろう」と続けた。
この日発表された経済統計のうち供給管理協会(ISM)が発表したISM非製造業総合景況指数は4カ月連続で前月から低下した。また1月の製造業受注は予想を下回る伸びとなった。週間新規失業保険申請件数の動きは安定した労働市場と一致した。
世界最大のヘッジファンドを率いるレイ・ダリオ氏は、2008年のような金融危機ではなく、低リターンと変動しやすい金融市場を投資家は想定するべきだと述べた。
ブリッジウォーター・アソシエーツの創業者であるダリオ氏はテキサス州オースティンでブルームバーグテレビジョンとのインタビューに応じ、「私は株に関して弱気ではない」と発言。「2008年のようなものは予想していない。なぜなら2008年は債務危機だったからだ」と話した。同氏は寄付基金のテキサス大学投資管理会社(UTIMCO)がオースティンで開いた会議に出席した。
市場動向によると、今月の連邦公開市場委員会(FOMC)で追加利上げが決定する確率は10分の1にも満たないが6月までの確率は35%と、1週間前の24%から上昇した。12月の利上げでは64%程度が織り込まれており、先週の36%から大きく伸びた。
シカゴ・オプション取引所(CBOE)のボラティリティ指数(VIX)は2.3%低下し16.70と、昨年12月29日以来の低水準となった。2月11日に5カ月ぶりの高水準をつけてからは41%低下した。
S&P500種産業別10指数のうち8指数が上昇した。エネルギー株と金融株が特に上昇。ヘルスケア関連株は0.4%下げた。
チェサピーク・エナジーは26%高。死亡した同社のオーブリー・マクレンドン元最高経営責任者(CEO)が不正入札を共謀した罪で起訴された事件で、同社は米司法省のリニエンシー(制裁措置減免)制度の下で訴追を免除されている。
◎米国債:30年債が上昇、原油相場が上げ縮める-雇用統計控え
3日の米国債相場は30年債を中心に上昇。労働省はあす4日、2月の雇用統計を発表する。
30年債 のパフォーマンスが他の年限を上回ったことから、同年債利回りの2年債に対する上乗せ幅は縮小し、2015年1月以降での最小に近づいた。金融政策に最も敏感な2年債の利回りはほぼ変わらず。
ユナイテッド・ネーションズ・フェデラル・クレジット・ユニオン(ニューヨーク)の最高投資責任者(CIO)、クリストファー・サリバン氏は原油相場が上げを縮めたことが「米国債には若干の支援要因となった」と分析した。
債券市場のインフレ期待の指標である10年物ブレークイーブンレートは10営業日連続での上昇となった。米連邦公開市場委員会(FOMC)は今月15ー16日に会合を開く。ブルームバーグが実施したエコノミスト調査では、2月の雇用統計では雇用者の19万5000人増加が見込まれている。1月は15万1000人増だった。
ブルームバーグ・ボンド・トレーダーによれば、ニューヨーク時間午後5時現在、30年債利回りは前日比3ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)低下の2.66%。同年債(表面利率2.5%、2046年2月償還)価格は17/32上げて96 3/4。
◎NY金:続伸、3週間ぶり高値-低調な米経済指標を受け逃避需要
3日のニューヨーク金先物相場は続伸。3週間ぶり高値に達した。米経済指標で製造業受注が予想を下回ったほか、ISM非製造業景況指数の伸び鈍化が示されたことを背景に、逃避先とされる金の買いが強まった。
BMOキャピタル・マーケッツの商品トレーディング担当ディレクター、タイ・ウォン氏は、「今年に入ってからの大きな上昇で、あらゆる分野の投資家から一段の関心が集まっており、こうした中にはしばらく金投資に関わっていなかった投資家も含まれる」と述べた。
ニューヨーク商品取引所(COMEX)の金先物4月限は前日比1.3%高の1オンス=1258.20ドル。一時は1261.30ドルと、2月11日以来の高値をつけた。
銀とパラジウム、プラチナも上昇した。
◎NY原油:8週ぶり高値付近、米生産が6週連続で減少
3日のニューヨーク原油先物市場ではウェスト・テキサス・インターミディエート(WTI)先物が8週間ぶり高値付近で引けた。米国での在庫急増と生産減少の間で綱引きとなった。米エネルギー情報局(EIA)によると生産は6週連続で減少し、2014年11月以来の最低となった。
プライス・フューチャーズ・グループ(シカゴ)のシニア市場アナリスト、フィル・フリン氏は「市場のムードは変わり、先行きに対して楽観的な見方がやや強まった」と話す。「この数週間みられた大量の在庫積み上がりを振り払うような相場展開だ」と述べた。
ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のWTI先物4月限は前日比9セント(0.26%)安い1バレル=34.57ドルで終了。前日には1月5日以来の高値となる34.66ドルで引けていた。ロンドンICEのブレント5月限は14セント高い37.07ドル。
◎欧州株:6日ぶり下落-ウィットブレッドやエボニック決算に失望
3日の欧州株式相場は反落。指標のストックス欧州600指数は前日まで5営業日続伸していた。決算失望でウィットブレッドやエボニック・インダストリーズが売りを浴びた。
ホテルチェーンやコーヒーショップを手掛ける英ウィットブレッドは6.2%安。既存店売上高が予想に届かなかった。ドイツの化学会社エボニックは12%急落。同社の通期利益見通しが予想を下回ったことが嫌気された。
ストックス600指数は前日比0.5%安の339.43で終了した。スイスの製薬会社ロシュ・ホールディングや英銀HSBCホールディングスを含む7銘柄が配当落ちで値下がりし、指数を0.5ポイント押し下げた。ただ資源銘柄が5営業日続伸となり、同指数の下落ペースを和らげた。
セブン・インベストメント・マネジメント(ロンドン)のインベストメントマネジャー、ベン・クマール氏は「ここ数週間はそこそこ良かったが、経済データに関して言えば相場上昇を促す材料は特になかったようだ」とし、「来週の欧州中央銀行(ECB)の会合を前に、投資家が利益を確定させて一息ついている可能性はある」と語った。
資源銘柄は1月に2003年以来の安値を付けてから値を戻し、その上昇率は39%に達した。業種別指数の中で年初来上昇率は首位となっている。
◎欧州債:ドイツ2年債利回り、過去最低-ECB緩和拡大の見方で
3日の欧州債市場では、ユーロ参加国の国債が反発。欧州中央銀行(ECB)が追加措置を講じるとの見方を背景に、ドイツ2年債利回りは過去最低となるマイナス0.58%まで下げた。
ユーロ圏のサービス業と製造業を合わせた指数で活動鈍化が示されると、ECBがデフレ回避で10日の定例政策委員会で緩和拡大を決定するとの観測が強まった。フランスとスペインが合わせて130億ユーロ余りの国債を発行したものの、相場上昇の流れは変わらなかった。ドイツとフランスの3年物利回りもこれまでの最低を付けた。
マークイットが発表した2月のユーロ圏総合購入担当者指数(PMI)改定値は53と、1月の53.6を下回った。速報値(52.7)から上方修正されたものの、依然として1年1カ月ぶりの低水準にある。同指数は50が活動拡大・縮小の分かれ目。
RIAキャピタル・マーケッツの債券ストラテジスト、ニック・スタメンコビッチ氏(エディンバラ在勤)は「上方修正されたものの、PMI改定値は2016年に入って勢いが失われた状況に一致し、中核国と周辺国の双方で弱さが広がっている」と指摘。「これが国債を幾分支える要因だ」と語った。
ロンドン時間午後4時16分現在、欧州債の指標とされるドイツ10年債利回りは前日比3ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)低下の0.18%。前日までの2営業日で10bp上げていた。同国債(表面利率0.5%、2026年2月償還)価格はこの日、0.265上げ103.155。
2年物国債利回りは一時3bp下げ、ブルームバーグがデータ集計を開始した1990年以降の最低を付けた。3年物利回りはマイナス0.548%まで低下。これも過去最低となる。
ブルームバーグ抜粋
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