月影 隼人さんのブログ
IMFが中国当局に警告
下げ止まっていたはずの上海株式市場が週明け27日に再び急落したのは、「習近平指導部の株価下支え策が終(しゅう)焉(えん)に向かった」とする“悲観論”が投資家に広がり、売りが売りを呼ぶ展開となったからだ。関係筋によると国際通貨基金(IMF)が先週、株式市場への介入をこれ以上行わないよう中国当局に警告したため、週末に新たな株価下支え策が打ち出されなかったという。株式相場までコントロールしようとした習指導部は追い込まれつつある。
上海総合指数は年初来最高値だった6月12日の5178・19をピークに下落を続けた。市場関係者によると官民合わせて株価下支え策として投入された資金は先週までに、総額で5兆元(約100兆円)を超えたもようだ。リーマン・ショック後の緊急経済対策として、中国当局が打ち出した4兆元を規模で超えた。
市場関係者は、「中国当局と人民銀行は株安と物価を両にらみしながら、IMFの顔色もうかがわねばならないジレンマに陥っている」とみている。相場に振り回されてばかりの習指導部が今後、どのような政治判断を行うか。市場は固(かた)唾(ず)をのんで見守っている。
(上海 河崎真澄)
http://www.sankei.com/world/news/150728/wor1507280005-n1.html
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