jojuさんのブログ
「輸入資源価格高騰になるから円安抑制は正しい」のデマ
以下、「輸入資源価格高騰になるから円安抑制は正しい」との論説に対するコメントより転載、、、
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
原発が火力に置き換わってるのは、中短期では確かに企業コスト増大要因です(長期的には原発コスト≒火力コストなので変わらず)。
火力比率増大で輸入原油等が増えるから、円安では円建て資源コスト増大になる。
これも正しい。
でも、輸入資源の円建てコスト増大=競争力の低下=企業収益の低下=賃金低迷では無い。
そこに、「輸入資源価格高騰になるから円安抑制は正しい」説のトリックがある。
円建て輸入資源価格高騰でも競争力が高まる、企業収益が増えるならば、円安促進は正しいのです。
で、実際、そうなる。
企業の国際競争力はドルベースで比較されるが、ドルベースで考えれば、円安(通貨安)=競争力向上=企業収益増大は自明。
まず、輸入資源価格はドル建てで見れば、ドル円レートがどうなろうが、国際資源価格がどうなろうが、国内企業、海外企業とも変わらない。
一方、資源を使って行う生産コストは、ドル建てで見た場合、ドル円レートが円安(通貨安)になれば、国内企業のほうが海外企業より安くなる。
つまり、国際資源価格がどうなろうと、円安(通貨安)になれば国内生産が有利になり、内需企業は輸入品に勝ち、輸出企業はガンガン輸出で稼げるようになる。
結果、国内景気は盛り上がり、輸入企業まで数量効果で稼げるようになる。
全ての国内産業が潤うことになる。
円高はその逆である。
国際資源価格に依らず、
円安=国内生産優位度の増大=国内景気上昇&企業回帰
円高=国内生産優位度の低下=国内景気低下&経済空洞化
、、となるのです。
だから、国際資源価格が高騰しようが低落しようが、円建て輸入資源価格が上がろうが、円安促進が正しい。
これは理屈だけでなく事実からもそう。
だからこそ、輸入資源依存の日本、中国は通貨安で高成長した。
法外な通貨安でもデメリット増大で不況化とはならなかった。
(補足)日本と中国の通貨安&高成長の違い:
日本と中国の違いは生産性とレート設定の主体性。
日本は、自らの努力で生産性を高め、強制された通貨高レートを通貨安に転化して、高成長へ。
中国は勝手にレートは1/8以下に下げ、(バブル崩壊後)通貨高政策の日本から技術・資金を吸収して高成長へ。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
円安でのデメリットはごく短期かつミクロなもので、中長期、マクロには存在しない。
あるとすれば円安にしすぎてバブルになることくらい。
国家間の通貨安競争の結末は適正レートへの収束なので、みんなハッピー。
馬鹿を見るのは通貨安競争に参加しない国だけ(今の日本はそう)
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
日本は現在、原発比率の低下で競争不利になってる。
そういう状況だからこそ、それをカバーするために、がんがんに円安を促進し、日本企業の国内生産コストに下駄を履かせねばいけない
円安でドル建て生産コストを下げ、輸入品や海外製品に対する競争力を高める必要がある。
ところが財務官僚、日銀は通貨供給不足=金融緩和不足にして、円安進行を抑えてる。
全く逆をやっている(円安抑制=景気低迷=税収低迷=財政悪化状態維持=増税推進=官僚利権拡大になるから)。
今、中小企業、地方が苦しいのは円安不足で、中小企業、地方に恩恵が来るほどの十分な下駄を履かせてもらってないからです。
諸悪の根源は日銀の金融政策(財務官僚主導)。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
現在、日本にとって丁度いいドル円レートは140。
そこで景気中立のインフレ率2%になるからです。
そうなれば普通の中小企業、地方は景気浮揚の恩恵に浴せます。
経済の空洞化は止まります。
しかし、財務官僚や太鼓持ちのマスコミはもっと円高を望んでるので120以下に抑えたがってるようです。
労組も左翼も、景気低迷で貧乏人を増やさないと労組活動が盛り上がらないわ、労組費(不労所得)を増やせないわ、、なので円高不況待望です。
-
タグ: