私はこれまで何度も、真面目だと人から言われてきた。
(略)
私は変化を嫌う。
特に食べ物は、「これを食べよう」と決めたら、
三年は食べ続ける。
以前は学生食堂のスパゲティーミートソースだった。
今はファーストキッチンの四番のセットだ。
たしか鶏肉の挟まったものだったと思うが、
名称は思いでせぬ。
これもすでに三ヶ月、ほぼ毎日食べている。
おかげで太った。
そろそろやめたいが、私の中の「真面目君」が、
「まだ極めていないから食い続けろ」と言うのでやめられない。
こんな私が、もう少し勤勉でマメであったなら、
東大出て警察庁に入って賄賂とかいっさい受け取らぬ
クリーンなエリートになって、
青島君(踊る大捜査線)と熱い信頼関係を結べたのに。
もしくは鼻つまみ者と飛ばされて、新宿鮫になれたのに。
(略)
**********************************************
最近、自分の不得意分野である哲学だとか思想だとかをかじっていて、
ブログの筆が止まっている。
他にもオモロそうな書籍を読んだりなんかしていて、
けれども、それが少しハズレだったりしていて、
ますますブログの筆が止まっている。
読んでみようと思う書籍が、積ん読の山になりつつある。
なので、書店へ行っても、手を出すのを控えるようになっている。
けれど、昨日は一冊だけ買って読了。
★「極め道」
三浦しをん著 光文社文庫 495円+税 2007.6.1.初版1刷 2013.11.10.第8刷
この書籍は、1998~2000にかけて「Boiled Eggs Online」に書かれた
エッセイを元にしたものだという。
内容は笑わせることを狙った、
西原理恵子的で私小説的な、かつ自虐的なエッセイだ。
彼女がネコ嫌いだというのには、ちょいとショックを受ける。
街でネコを見かけると、むやみやたらに脅しをかけて楽しんでいるという。
その脅かし方が、「あんたは子供かっ!」的な戦法なので笑わせる。
その反動なのか、どうも犬が好きらしい。
想像通りだったのは、
彼女が大酒飲みだと言うことだった。
タバコも大好きなようだ。
四谷だったか市ヶ谷には、
彼女の作品を積極的に売ってくれる叔母(伯母だっけ?)さんがいるらしい。
などなど、親戚・家族一同巻き込んで爆笑エッセーを展開するところが、
西原理恵子的だ。
前々から思うのだけれど、
作家の小説よりも、エッセーの方をオイラは好む傾向がある。
エッセーには、ハズレがほとんどないからだろうか。
そんな流れで、私小説だとか、それを題材にした小説に触手が動くのだろうか。