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IHI/藻類バイオ燃料培養試験用プラント整備へ/20年以降の実用化めざす [2013年11月20日3面]

 IHIは14日、化石燃料の代替として利用拡大が見込まれる「藻類バイオ燃料」に使用する藻の培養試験用プラントを横浜市磯子区にあるIHI横浜事業所で報道機関に公開した。二酸化炭素(CO2)と太陽光による光合成のエネルギーを活用し、屋外でも安定的に藻類を増殖できるのが特徴。同社は15年以降に国内外で数千平方メートル規模の屋外試験プラントを整備する。20年以降には海外に数百ヘクタール規模の実機プラントを開発し、生産した藻類バイオ燃料を航空燃料などに活用することを目指す。
 屋外に設置した培養試験用プラントは外気が触れる状態で雑菌やほかの藻が混入しても培養が可能だ。増殖させるのは神戸大学の榎本平教授らが発見・品種改良した高速増殖型ボツリオコッカスの「榎本藻」。
 同社は、11年8月にバイオベンチャーのジーン・アンド・ジーンテクノロジー(大阪府吹田市、榎本ゆう子社長)、ネオ・モルガン研究所(川崎市宮前区、藤田朋宏社長)と共同で「IHINeoG Algae合同会社」を設立し、藻類由来のバイオ燃料に関する研究を進めてきた。
 生産する油「MOBURA(モブラ)」は「藻」と「油」を組み合わせた名称。藻類を栽培する地域の季節や気候に合わせた手法の開発を行っている。20年以降には日照量が多く、安価で広大な土地がある東南アジアなどで実機プラントを開発し、1リットル当たり100円程度の低価格で航空燃料などを供給することを目指している。
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