そもそもギリシャは財政状態を偽って(粉飾を行って)無理矢理ユーロに加盟した訳で
その粉飾がユーロ危機のきっかけになったとも言われています。
無論ギリシャだけが悪いのではなく、粉飾の片棒を担いだゴールドマン・サックスも
粉飾を見抜けなかったEUの欧州委員会にも、今更ですが大きな責任があると思います。
1999年にユーロが統合された時、ギリシャは多額の債務を抱えており
ユーロ加盟の条件を満たしてはいませんでした。
しかしどうしてもユーロに加盟したかったギリシャはGSの入知恵で
デリバティブの手法(通貨スワップ)使い、財政赤字を表面上隠す粉飾を行ったのです。
具体的に言うと、G.Sはギリシャの空港税や公営宝くじの収入を担保に数十億ドルの資金を提供し
ギリシャはそれを借り入れではなく通貨スワップとして簿外処理を行い財政赤字を隠蔽した訳で
企業で云えば立派な粉飾決算であり犯罪行為に等しいと思います。
しかもこの時ギリシャはG.Sに対して3億ドル以上の手数料を支払ったと言われています。
では何故ギリシャはそうまでしてユーロに加盟したかったのかと云えば
当時の通貨ドラクマはドイツ・マルクに比べ数十分の一の価値しかなかったため
ユーロに加盟出来れば国が潤うに違いないと短絡的に考えたからではないでしょうか。
個人的にギリシャは経済観念に乏しい国だという認識を持っており
そのため他人の懐を当てにする発想が優先したのではないかと考えています。
しかしG.Sは盗っ人の上前を撥ねることなどは平気な企業ですから
最初にシナリオを書いた時点でさらなる野望を抱いていたという話もあります。
それは通貨スワップが終わる2010年を過ぎれば、ギリシャが財政破綻する可能性は高く
それを知っていたG.Sにとってユーロ危機は事前に予測可能だったという訳です。
そして2010年4月、案の定ギリシャ危機が表面化し、それがユーロ危機の引き金になったのですが
G.Sは当初の予定通り、株価暴落に備え空売りで巨額の利益を上げたと言われています。
結局非合法的とも言える手段を用いてユーロに加盟した経緯を考えると
今更債務を免除しろというのは、少々都合の良過ぎる話だとしか言い様がありません。
因みに、過去に何度もデフォルトした国を見ると
多くの場合、努力や辛抱の足りない国民性が関与している様な気がして仕方ありません。
もっと云えば、責任感の欠如や勤労意欲に欠ける等の風土に共通点がある様な気がします。
そう考えると日本は絶対にデフォルトとは無縁の国だと思います。