外貨を売買するFX取引を巡り、全国から300億円を超える資金を集めたとされる投資関連会社の社長が、大阪の投資家に「専用のソフトを使えば高い利益が得られる」などとうそを言って、資金をだまし取ったとして詐欺の疑いで逮捕されました。
警察によりますと、社長は容疑を否認しているということです。
逮捕されたのは札幌市北区に本社があった投資関連会社、「オール・イン」の社長、森克彦容疑者(47)です。
警察の調べによりますと、森社長は「FX取引の専用のソフトを使えば高い利益が得られる」などとうそを言って、平成19年から翌年にかけて大阪に住む投資家の男性からソフトの利用代金などの名目で22万円余りをだまし取ったとして詐欺の疑いが持たれています。
森社長は中国に滞在中に所在が分からなくなり、警察が指名手配していましたが、24日帰国したところを逮捕されました。
警察によりますと、森社長は「何のことを言っているのか分からない」と供述し、容疑を否認しているということです。
オール・インは高い利回りをうたって全国の投資家などおよそ2万7000人から337億円を超える資金を集めていたとされ、支払いが滞った投資家などから賠償を求める裁判が相次いで起こされていました。
ことし9月には元専務ら3人が詐欺の疑いで逮捕されましたが、いずれも「起訴するだけの証拠がない」として札幌地方検察庁が不起訴にしています。
警察は森社長が中心になって資金を集めていたとみていて詳しい経緯について調べを進めることにしています。