心の置き方 １２月１４日(日）９時４５分

[堅実さん]

　いくらもがこうが、努力しようが、世の中の動きは、双六のサイコロのように、どうにもならない。世の中には、ここは一応、自分の考えを述べて於き、後はどうなるとしても、諦めることである。これが世の常である。人は、ままならぬ世間という社会のなかで、生きている。

　しかし、この自分の一日の生活は、かなりの割合で、どうにかなる。ここである。この自分がどうにかなる事に、これからの人生を賭けてみる。賭けるといっても、一か八かの、ギャンブルをするのではない。無理をせず、むらをせず、地道に生きることである。株式は、大きな利益を望まず、少しの利益で我慢して、少しの利益を積み重ねることだ。

　こんなことを、本で読んだ。剣の極意で、心を相手の手の動きに置けば、相手の手の動きに捉われる。心を相手の足に置けば、心は相手の足に奪われる。相手の身体の動きに置けば、心は相手の身体全体の動きに捉われる。心が相手の何処かに、捉われているならば、そこに隙ができる。相手はそれを読み、打ち込んでくる。これで負ける。それでは、心をどうするかと言えば、相手の何処にも、心を置かないことである。そうすれば、隙が無い。しかし、本当にそうかとも思う。もし、心を相手のどこかに置かねば、自分の全体に、隙が出来るのではと思う。

　しかし、そこでだ。この世の中が、どうにもならないなら、そのどうにもならない、世の中に、何時までも、捉われないで、心を別の処に置こう。そこは、何処かと言うと、一番大切なのは命であり、その命の表面である健康である。この健康には、常に心を置き、その健康に心を捉われてもいいのだ。これこそが、究極の幸太の作戦であり、作戦行動である。その健康維持のためにはどうするか。平凡なことを続けるだけである。秘訣などない。株式で言えば、安くなった時に買うだけである。妙に技巧すると、その技巧で負けてしまう。だから、つまらぬ技巧などせずに、平凡に構えるだけの作戦であり、作戦行動である。

健康では、どうするかというと、規則正しい生活をするだけである。「そんなこと、分かってらい。」と言わないことだ。これが出来ないならば、もう諦めた方がよいか、病気になっても、不平を言わないことだ。これが出来るか、出来ないかが、人生の分かれ道だ。

　しかし、この自身をこのように、有る特定の価値観で制御することは、難しい。それで良いのかの疑問もある。そうこうしている中に、人は死んでしまう。