元旦はのんびり過ごして、2日目は母と共に、祖母のいる老人介護保健施設へ面会に。入所されている方々からいっぱい話しかけられて可愛いだの綺麗だのと上手に持ち上げられ、まるで施設慰問のAKB48になった気分で「チューチューカラスなぜ鳴くの~」なんて一緒に歌ったりもしてしまいました

ガランとした食堂はとても寒々しくて、飾られた松飾りがなぜか余計に寂しさを際立たせているかのようでした。折しも大型テレビの画面には、お年を召された漫才師が一生懸命笑いをかき集めている姿が映し出されてました。
私が帰るとき、口々に「ご苦労様、また来てね~待ってるからね~」と言われて胸がつまりました。ご苦労様って言われることなどなんにもしていないのに…
おやつにとっておいたという固くなったパンをくれたり、何度も握手を求めてなかなか離そうとしなかったり…
私もいつかは老人になります。その頃には、株どころか自分の始末さえちゃんとやれていないかも知れません。だからこそ、今回感じたガサガサの手の温もりだけは、一生忘れないでいようと思いました。
かんじんの祖母は、
「バイバイ~」
と無垢な笑顔で、かろうじて動く左手だけをいつまでも振ってくれました。部屋に何度も戻って覗くたびに、
「早く帰らないとバスなくなるよ」って叱られました。叱る元気があるうちはまだまだ大丈夫。母と安堵して帰宅しました。
3日目には、帰省中で年の近い従姉と久々の外食

「ところで株さぁ、損した金取り戻したぁ?」
一気に現実に戻って食べたソフトクリームの冷たさも一生忘れないだろうと思いながら、今年の正月気分は瞬く間にあっさりと消えていきました…