【OLC】入場者数が過去最高、業績も上振れ必至

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【OLC】入場者数が過去最高、業績も上振れ必至

東京ディズニーランドと東京ディズニーシーからなる、東京ディズニーリゾートを運営
するオリエンタルランドは10月1日、2013年度上半期(13年4~9月期)の入場
者数速報を発表した。この半年間の東京ディズニーリゾート全体の入場者数は合計153
5万人にも達し、過去最高だった前年同期(12年4~9月期)の1325万人から、さ
らに200万人以上も上積みしている。

 

 最近の上半期・下半期別の入場者数を見るかぎり、東日本大震災が影響した2010年
度と11年度を除けば、どの年度も下半期のほうが100万人前後多くなっている。オリ
エンタルランドは今のところ、期初に掲げた今年度の年間入場者数目標2770万人を修
正していないが、上半期の勢いが続くなら、3000万人大台はおろか、3200万人近
くまで膨らむ可能性もある。

 

 東京ディズニーリゾートの上半期の入場者数が大きく伸びたのはなぜか。それは4月1
5日から来年3月20日まで340日間の日程で開かれている、東京ディズニーランドの
開業30周年イベント「ザ・ハピネス・イヤー」の効果によるところが大きい。

 東京ディズニーランドでは、4月から昼の定番パレードを「ハピネス・イズ・ヒア」に
衣替え。ゴールデンウィーク後の5月7日からは、人気アトラクション「スター・ツアー
ズ」を全面リニューアルした「スター・ツアーズ:ザ・アドベンチャーズ・コンティニュ
ー」をオープンするなど、30周年に合わせた集客策を周到に進めてきた。

 

 一方、東京ディズニーシーは東京ディズニーランドに比べれば30周年イベントの色彩
がやや薄いものの、昨年7月開業の新アトラクション「トイ・ストーリー・マニア」がい
まだに3~4時間待ちの日も出るほどの過熱ぶりが続く。さらに、東京ディズニーシーの
独自キャラクター「ダッフィー」を前面に出した「スプリングヴォヤッジ(3月18日~
6月30日)」や、夏の水祭り「サマーフェスティバル(7月8日~9月2日)」など、
東京ディズニーシーならではの季節イベントが集客増につながっている。

 オリエンタルランドでは東京ディズニーランドと東京ディズニーシーとに分けた入場者
数の内訳は発表していないが、「どちらかのパークに入場者が偏って伸びているわけでは
なく、基本的には30周年と季節イベントの相乗効果で両パークとも伸びている」(同社
)という。

 

 東京ディズニーリゾートの盛況ぶりを示す一つの指標が「入場制限日」だ。オリエンタ
ルランドでは、東京ディズニーランド、東京ディズニーシーの各パークにおいて、入場者
数が施設キャパシティを超えると判断した場合に入場制限をしている。

 今上半期は東京ディズニーランドで4日、東京ディズニーシーで2日の計6日、入場制
限が行われた。前年同期の入場制限はTDLで1日、TDSで1日の計2日に過ぎず、今
上半期の入場者殺到ぶりがここにも表れている。

 

 このうち、直近で両パークとも入場制限がなされた9月22日は、3連休となった9月
21~23日の中日。その1週間前の3連休だった9月14~16日は台風18号が直撃
し、さすがの東京ディズニーリゾートも入場者数は落ち込んだもよう。

 だが結局、そのとき来場できなかった人々が1週間後に“振り替え”で来場したためか
、差し引きで大きな影響は出ていない。事実、9月の月次入場者数は、過去の同月との比
較では過去最高を更新している。

 

 そもそも東京ディズニーリゾートのアトラクションは、「屋外施設が多いという一般的
なイメージとは異なり、実は屋内施設が多い。中に入ってしまえば天候の影響は受けない
」(オリエンタルランド)という。

 

 東京ディズニーリゾートの最寄りの交通手段であるJR京葉線も、台風18号来襲時は
ダイヤの面では多少乱れたものの、運行は続けていた。

 

 上半期全体で見た場合、雨天日は前年度の47日に比べ、今年度は39日と減っており
、オリエンタルランドでは「むしろ天候には恵まれた」と振り返る。

 足元での入場者数の勢いが続くかぎり、オリエンタルランドの今2013年度業績は上
振れが必至だ。同社は入場者数2770万人を前提にした期初計画を現時点でも変えてお
らず、売上高4137億円(前期比4.6%増)、営業利益827億円(同1.6%)と
きわめて控えめな業績を見込んでいる。

 

 東洋経済では9月発売の「会社四季報」秋号で、年間入場者数が3000万人前後に膨
らむことを見越して、売上高4300億円、営業利益は1050億円と初の1000億円
台乗せを独自に予想していた。しかし、年間入場者数が仮に3200万人まで上振れする
なら、売上高で4500億円前後、営業利益で1200億円前後まで膨らんでもおかしく
はない。

 

 今年度上半期の決算発表は10月30日を予定している。過去最高を大きく上回ったこ
の半年間の入場者数が、売り上げや営業利益など業績数字にどう反映されるかが、当面の
焦点となりそうだ。

 

 (百万円)    売上高  営業利益   経常利益    純利益 1株益¥    1株配¥
連本2013.03      395,526     81,467     80,867     51,484    617.0        120 
連本2014.03予     450,000    120,000    120,000     72,000    862.5    120-130 
連本2015.03予     430,000    100,000    100,000     62,000    742.7    120-130 
連中2012.09      188,387     39,080     39,141     25,536    306.1         60 
連中2013.09予     220,000     58,000     58,000     35,500    425.3         60 



 

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