Abe_Reiji-2013さんのブログ
今日で底入れかな、先物主導とはいえないから
今日の日経平均は円高を嫌気した朝方の下落から非常に速い速度で反転した。
また、前場の引けの段階で東京証券取引所の1部が値下がり銘柄の方が値上がり銘柄をはるかに上回っていた。
そのため、日経平均先物主導による上昇相場と見られていた。
その他に、営業日ベースで見るとここ数日続けて後場に下落していた。
昼の相場解説ではこれらを指摘して、後場の急落リスクや歪みの大きい上昇と警戒するものがほとんどだった。
しかし、後場に入ってからはこうした懸念とは反対に一段と上げ幅を広げて日経平均もTOPIXも上昇していった。
本日の引け後の解説でも、先物主導という解説が見られた。
その証拠として日経平均の上昇寄与度のトップが相変わらずファーストリテイリングであることなどがいわれていた。
しかし、この見方は間違いではないだろうか。
5月30日の日経平均が-737.43でファーストリテイリング-166.17ファナック-25.23と2銘柄で4分の一を超えていた。
翌31日の日経平均が+185.51でファーストリテイリング+68.07ファナック+25.23と2銘柄で半分以上という極端なものであった。
ところが、今日6月4日は日経平均が+271.94と31日よりも大きな上昇になったにも拘らず、トップのソフトバンク+24.02で日経平均の上昇幅の10%に満たず、数値そのものも31日のファナックを下回った。
さらに2位のファーストリテイリング+14.01、3位の住友不動産+9.41、4位のファナック+8.41と特に個別銘柄のみで上昇していないことは明らかである。
また、日経平均先物の上昇を演出する際にしばしば裁定取引の対象と成るとされるファーストリテイリングとファナックの今日の動きを確認してみると次の通りである。
両銘柄共に大きく上昇したのはおおむね午前10時ごろから11時前後までとなっており、この時間帯の日経平均の反転上昇が先物取引が主導した可能性はありそうである。
しかし、後場に日経平均が大きく上昇した午後1時前後から午後2時くらいを見てみると、逆に両銘柄共に上昇していない。
ファーストリテイリングは12:34に33,650を付けたあとは33,050付近で推移しており、そのまま大引けを迎えている。
ファナックは12:35に14,800を付けた後は、日経平均が大きく上昇した1時から2時頃に逆に右肩下がりの傾向で14600円台となっていた。
つまり、日経平均寄与度が高い傾向にあって、先日の先物主導の極端な相場の時に以上に高い日経平均寄与度となったこの2銘柄は後場の上昇には全く関与していないどころか、マイナスに働いていたのである。
ファーストリテイリング(9983)
9:00 32,950
9:05 33,800
9:46 32,000
10:55 33,900
11:29 33,450
12:30 33,100
12:34 33,650
13:10 33,050
13:54 33,000
15:00 33,050
ファナック (6954)
9:00 14,580
9:35 14,440
10:08 14,660
10:14 14,540
10:24 14,670
10:33 14,570
11:00 14,820
12:35 14,800
13:12 14,680
13:42 14,610
15:00 14,780
それに対して、大型の主力輸出銘柄のトヨタや同業種で昨今売買高ランキングで上位に入っているマツダはほぼ日経平均の変化に合せて価格が変動しているのである。
前場はおおむね10時前後から11時前後まで大きく上昇し、後場はおおむね1時前後から2時前後まで大きく上昇している。
ただし、朝方の下落が大きな銘柄であったため、前場の引け後で見ると両銘柄共にマイナスとなっていた。
この辺りが今日の日経平均の上昇を先物主導と誤解させた要因かもしれない。
なお、朝の寄り付き、昼の後場の寄り付き、夕方の大引け以外の時間帯に大きな出来高を伴ったのは次の通りである。
トヨタの場合は13:50頃に5900円台へ上昇したところのみで、後の時間帯は多少の出来高の変化はあってもおおむね同水準の安定した取引が続いた。
さすがは安定した大型主力株らしい動きといえよう。出来高も前日比1.47倍と比較的活発であった。
マツダはトヨタよりも前日比の出来高の変化は大きく、1.90と普段から出来高上位の常連にも拘らず、特に活発であった。
そのせいか、やはり相場の水準が変わるタイミングでは仕掛け的な出来高の急増が見られ、弘法が激しく行われたようである。
マツダは朝方の最安値を付けに行く流れを作った350円を割り込ませた9:40頃、逆に350円を奪回した10:10頃にも比較的大きな売買があった模様である。
さらに前場の最高値をつけた10:55の10分ほど前にも大きな出来高になっており、相場を押上げという強い動きがあった模様だ。
この辺りは後場についても比較的明快で、急速な上昇が見られた午後1時代は20分ごろ、30分ごろ、50分頃に大きな売買が行われるなど、売り方の買戻しによる踏み上げを狙ったかのような動きが見られた。
こうしたマツダに見られるような動きがあって日経平均が大きく変動するタイミングがいくつかあったことから、先物による突然の日経平均の上昇に見えたのかもしれない。
トヨタ自動車(7203)出来高25,732,700株(6月3日17,531,800、5月23日35,027,800)
9:02 5,710
9:10 5,810
9:55 5,550
10:25 5,720
10:31 5,640
10:55 5,780
11:19 5,710
12:34 5,810
12:41 5,750
12:55 5,800
13:04 5,750
14:17 5,930 13:50 売買急増
14:23 5,860
14:50 5,970
15:00 5,930
マツダ(7261) 出来高254,181,000株(6月3日134,111,000、5月23日255,624,000)
9:02 367
9:06 373
9:49 343 9:40 売買急増
10:25 360 10:10 売買急増
10:31 352
10:55 367 10:45 売買急増
11:19 357
12:34 360
12:56 367
13:04 362
13:49 385 13:20 売買急増 13:30 売買急増 13:49 売買急増
13:57 376
14:07 387
13:57 376
14:07 387
14:24 378
14:50 390
15:00 385
このように見て行くと、今日の東京の株式市場の上昇は切っ掛けは先物によって創られた可能性が高いものの、後場の1時から2時前後は為替相場の安定や割安感を理由とした個別株売買によるものと見て良さそうである。
ということは、今日の朝方の下げた価格が当面の底と考えて良さそうに感じます。
こんばんは。
今日の相場は為替の反転からで、豪中銀の声明文見て
一気に来ました。
日本政府も日銀も英語で声明文用意してるんでしょうか?
どうも遅いのです。
東証も7:00スタートにすれば
世界をリードできる。
こんばんは!
なるほどね…最初の手掛かり材料は海外発だったんですね。
それが米国ではなく豪州だったから、日本ではそれ程重視しない人も多く、相場の反転に気付くのが少し遅れたのですね。
そうならば、後場の一段高も当たり前の流れといえそうですね。