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言葉遊び(2) -まつかれてたけたくひなきあしたかな???

三方が原の戦い  by wikipedia


 時は戦国時代(1973年)、元亀3年12月22日~元亀4年正月の間のできごとです。

 浜松の北方にある三方が原に魚燐の陣を布いて待ち構える武田信玄軍に対して徳川家康軍は鶴翼の陣形で挑みました。しかし、武田軍に兵力・戦術面とも劣った徳川軍に勝ち目はなく、わずか2時間の戦闘で甚大な被害を受けて敗走しました。家康が大敗した戦いとして有名です。

 浜松城に逃げ帰った傷心の家康がシュンとして正月のまずい酒をのんでいるその時、武田方からこれみよがしのこんな句が届けられました。

 まつかれてたけたくひなきあしたかな

「松(松平=徳川)枯れて、竹(武田)類なきあしたかな」、要するに、これからは武田の天下なんだぞと言う勝利宣言ですね。
 家康の消沈ぶりがあまりにひどいので、家来達はなぐさめようもありません。ところが一人知恵者がいました。この句を違う意味に読み替えて家康に披露して慰めたのです。
 
 さて、この句をどのように読んで家康を元気付けたのでしょうか? 
ヒント:濁点を上手くうち替えることをしてはどうでしょう。


「松枯れで、武田首無きあしたかな」 (拍手)
 
 この素晴らしい機転に、居並ぶ武将達は生気をとりもどしたのはいうまでもありません。結局、この三方が原の敗戦が家康の生涯唯一のものになったことは歴史の教えるところです。


蛇足:
1 合戦の合間に、これだけ優雅な遊びができるとは、日本人の美点でしょうかね。(作り話としても)
2 相撲では勝者がガッツポーズすることは敗者への礼を失するとして禁じられています。さらに、明らかに勝敗が決してから、相手を突き飛ばしたりすることも非礼とされてます。朝青龍はしばしばこれをやって最後は変な形で相撲界を去りました。
3 日中の政治問題などを、新聞はもっと知恵のある言葉をつかって論評をして欲しいです。例えば、中国政府が読めば喜ぶこと間違いなし、ただし、日本人が読めば逆の意味にとれるような漢詩を作って揶揄するようなことができる知恵者はいませんか? 


参考資料:清水哲男著「増殖する俳句歳時記」


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