トヨタグループ６社が純利益下方修正

[arama-さん]

　トヨタ自動車グループ８社は３１日、２０１３年３月期の連結業績予想を発表した。中国でのトヨタの減産や長期化する欧州債務危機の影響などを見込み、豊田通商、愛知製鋼を除く６社が純利益予想を下方修正した。

　ここ数年、トヨタの大規模リコール（無償の回収・修理）や東日本大震災、タイの洪水などが相次いだのに比べ、エコカー補助金にも支えられ、今年４～９月の上半期の業績は堅調に推移した。ただ、９月以降は中国での日本製品不買運動がのしかかり、影響額を織り込んだ。

　純利益予想で、デンソーは７月時点の予想と比べ約２割減の１３８０億円、欧州危機の打撃も受けたジェイテクトは８割以上落ち込む４０億円を見込んだ。トヨタ紡織も４月時点から約４割減の８０億円に修正した。

　本業でのもうけを示す営業利益で、中国での自動車減産に伴う影響額をみると、来年３月までにデンソーが１２０億～１３０億円、豊田通商が４０億円、ジェイテクトが１５億円となるとの見通しだ。

　一方、豊田通商は「エネルギーなどの関連事業が中国の影響をカバーした」と述べ、愛知製鋼は中国の影響を「算定できない」などとして、純利益予想を据え置いた。

　１２年９月中間連結決算は、全社が前年同期比で増収。純利益は、子会社整理の損失を計上した豊田自動織機などを除き、６社が改善した。アイシンは営業利益で過去最高だった。