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「地中熱」で室温快適に 光熱費3割減、節電で注目

 

地中熱を利用した換気システムの模型。地下のパイプが、夏は外気を冷やし、冬は温める=尼崎市西昆陽2

 

 

   一年を通して温度が安定している「地中熱」を節電に利用する技術が注目を集めている。夏は冷たく、冬は温かいその特性を生かし、室温を快適に保つことができる。兵庫県内の建築会社にも問い合わせが増えるなど、「身近なエネルギー」として導入する動きが広がっている。


 尼崎市西昆陽2の山本工務店。通風口からひんやりとした空気が吹き出し、戸外は34度なのに1階会議室は27度に保たれている。だが「エアコンは使っていませんよ」と山本益也社長(54)。

 垂直に埋めた長さ5メートルのパイプ2本に外気を通し、14~18度に安定している地中の温度と同じにして循環させると、冷暖房に頼らず快適な室温を保てるという。

 同社の調べでは、光熱費を2~3割節約できるが、初期投資に約250万円かかるのがネックだった。しかし山本社長は「東日本大震災後、意識が変わってきた」と言う。子育て世帯が見学に訪れるようになり、企業からの引き合いも増えた。

 このシステムを開発したのは山口県の設備会社・ジオパワーシステム。夏涼しく、冬温かい同県の秋芳洞の空気が発想の原点になったという。同社によると、既に全国1200の住宅や企業が導入しているが、震災後は申し込みが2、3倍に急増した。新東名高速道路のサービスエリアや、福岡県内のコンビニエンスストアにも採用された。

 この工法以外にも、道路の融雪などさまざまなかたちで地中熱の利用が広がっている。例えば、夏場にエアコンの排熱を地中に逃す「地中熱ヒートポンプ技術」は、ヒートアイランド対策や節電にも有効という。

 5月に開業した東京スカイツリーも地中熱を冷暖房に利用する。ただ、国内では欧米諸国よりも普及が遅れているのが現状。環境省の担当者は「地下水や地盤の環境を守りつつ、補助金制度などで普及を促したい」としている。

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