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独国債「安全神話」に変化の兆しか?

独国債「安全神話」に変化の兆しか、CDSスプレッド拡大続く

[東京 14日 ロイター] ドイツのクレジット・デフォルト・スワップ(CDS)の拡大が続いている。欧州債務危機の影響で財政負担が増加するとの警戒感が高まっているためだ。これまで日本のCDSよりも低かったが、逆転現象が常態化しつつある。


欧州の「アンカー」として期待は大きいが、ギリシャやポルトガルからスペイン、イタリアと経済大国に債務問題が広がるなかで、ドイツの負担懸念も徐々に強まっている。14日の東京市場はイベントを控えて薄商いであり、リスクオンの動きは依然乏しい。


<ドイツ国債の「安全神話」に変化の兆しか>


マークイットのCDSスプレッドデータによると、5年物の日本のソブリン(ドル建て)とドイツのソブリン(ドル建て)は6月初旬に逆転した。2010年7月以降、逆転するのは初めて。2011年10月につけた153ベーシスポイント(bp)までは距離があるが、100bpを超えてドイツのスプレッドは拡大を続けており、足元は縮小気味の日本とは対照的な動きになっている。


2011年の国の債務の国内総生産(GDP)比は日本が211.7%と日米欧7カ国(G7)中最高であるのに対し、ドイツは86.9%と最も小さい(OECDエコノミック・アウトルック)。財政面では健全なドイツのCDSスプレッドが拡大するのは、欧州の債務問題が同国にも影を落とし始めているためだ。「財政負担の増大懸念がドイツのリスクとして意識されてきている」(トヨタアセットマネジメント・チーフストラテジストの濱崎優氏)という。


欧州債務問題は、ギリシャやポルトガルからスペイン、イタリアと経済大国に懸念が拡大。ムーディーズは13日、スペイン国債の格付けを「Baa3」へ3段階引き下げた。すでにスタンダード・アンド・プアーズやフィッチが引き下げていたことから、大きな影響はみられなかったが、市場はイタリアにも疑念の目を向け始めている。


足元の財政状況が健全だとしても、不安にかられたマーケットが国債を売り始めれば、金利が上昇して資金調達コストが膨らみ、財政懸念をさらに強めるという悪循環に陥る。資金力に余裕があるドイツでも大国全てを支えるのは難しいとの懸念がCDSに反映され始めている。


これまで「安全資産」としてマネーが流入してきたドイツ国債でも金利が上昇。13日の海外市場で、独連邦債先物は大幅続落、独10年債利回りは7.1bp上昇の1.50%となった。

利食い売りや、「ドイツ国債ばかりを買わなくてもよくなるという内容のようだ」(外資系証券)とされるデンマークの年金基金の規則変更が影響したとみられているが、市場では「CDSと国債の動きは無関係ではない。ドイツの財政負担増大懸念が背景にある」(国内投信)との指摘もある。ドイツ国債利回りの上昇は、利子負担増加を通じて同国の体力を低下させるおそれがあるため、警戒感が強い。


T&Dアセットマネジメントのチーフエコノミスト、神谷尚志氏は「ドイツもユーロ債務危機に巻き込まれてきたとの見方が、CDSに反映されているのだろう。ただ現時点ではドイツの資金力を脅かすほどではない。欧州問題は長期でみれば、ドイツがアンカーとなって解決できるとみている。ただそれには、ドイツ国民が犠牲になってもいいと覚悟を決める必要があり、リーマンショックのような大きなショックが必要かもしれない」と述べている。


<日本国債には引き続き資金流入>


一方、日本国債は引き続き「安全資産」として人気が高い。20年債入札に向けた持ち高調整売りが上値を抑制したが、国債先物は底堅い動きを示している。10年長期金利は0.855%で前日と変わらず。


みずほ証券・債券ストラテジストの早乙女輝美氏は「日本国債はドイツ国債に比べて過熱感がなかった分、調整は限られている。ユーロ圏の債務問題解決には、ドイツの負担は避けられない。リスクオフからの切り替えが生じた時にはドイツ国債は金利上昇が見込まれる一方、安全資産として残るのは米国債と日本国債。日本国債には欧州債務問題が解決方向に動き始めた時の安心感があるのではないか」との見方を示している。


安全資産としての日本国債に対する需要を裏付けるように、財務省が14日発表した6月3日─6月9日の対外及び対内証券売買契約等の状況(指定報告機関ベース)によると、海外勢は、対内株式を1580億円売り越す一方、対内中長期債を4942億円、対内短期債を3408億円をそれぞれ買い越した。中長期債の買い越し額は、1年1カ月ぶりの高水準を記録した前週(1兆0230億円)に比べて半減したが、中長期債と短期債を合わせた買い越し額は8350億円に上った。


10年長期金利は6月4日に0.790%と2003年6月以来の水準に低下後に上昇に転じた。しかし深まる欧州信用不安や世界景気への先行き不透明などを背景に、海外勢が安全志向から日本国債を選好する流れが続いていたとみられている。「前週来、金利上昇を促してきたのは、急激な金利低下で6月の国債入札ラッシュを警戒した国内勢の売りではないか」(外資系証券)という。


リスクオフムードは根強く、前場の日経平均.N225は反落。東証1部売買代金は3864億円と薄商いだった。SMBCフレンド証券投資情報部部長の中西文行氏は「スペインの不良債権問題やギリシャ再選挙に対する懸念などで、機関投資家からポートフォリオの毀損(きそん)に備えた先物ヘッジ売りが継続的に出て上値を押さえている。海外勢も売り優勢だ。ギリシャ問題は選挙後も尾を引く可能性があり反発のきっかけがつかみにくい」と述べている。

(ロイターニュース 伊賀大記;編集 田中志保)

 

 

>ドイツ国民が犠牲になってもいいと覚悟を決める必要があり、リーマンショックのような大きなショックが必要かもしれない」と述べている。

ドイツが本気で動かないと・・・・・

日本もいつ?高くなるのか?心配だけど・・・・・

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