自民が全面審議拒否 問責の２閣僚交代まで継続方針

[arama-さん]

　自民党は19日午前、田中直紀防衛相と前田武志国土交通相に対する問責決議案を18日に参院へ提出したことを受け、全面的な審議拒否に入った。野田佳彦首相が２閣僚を交代させるまで継続する方針。ただ公明党など他の野党は出席しており、野党共闘に乱れが出ている。

　自民党は消防法改正案を審議する参院の総務委員会を欠席し、内閣、経済産業両委員会でも出席を見送った。衆院でも欠席する予定だ。

　藤村修官房長官は19日午前の記者会見で両氏の進退に関し「それぞれの閣僚にしっかり職務を果たしていただく」と述べ、辞任の必要はないとの認識を重ねて強調した。

　自民党はこれに先立つ衆参両院の国対幹部会合で、全面審議拒否に入る方針を確認。岸田文雄国対委員長は「衆参で連携して国会対応に臨みたい」と指示した。浜田靖一国対委員長代理は会見で「問責決議を受けた両氏が辞めればすぐにでも国会審議は始まる」と早期更迭を求めた。

　これに対し公明党の山口那津男代表は中央幹事会で問責決議案に賛成すると明言。ただ自民党の全面審議拒否については「２閣僚の所管事項に対しては審議に応じられないが、これを超えた対応は妥当ではない」と同調しない考えを表明した。

　社民党は常任幹事会で田中、前田両氏に関係する委員会に限って審議に応じないことを確認した。福島瑞穂党首は「国民は国会空転を望んでいない」と指摘した。