政治家は選挙で叩ける。
選挙で叩き続ければ、おかしな政治家は淘汰される。 駄目政治家も少しは勉強するようになる。
今、日本の政治家が駄目なのは、有権者がおとなし過ぎるからである。 だから、官僚丸投げの駄目政治家が増える。 有権者が注文をつけ続けることで、政治家は良くなっていくのです。
一方、官僚は叩けない。 官僚を叩けるのは政治家、有能な政治家だけである。 有能な政治家がいなければ、官僚はやりたい放題になる。
で、国益(国民全体の利益)をないがしろにして、省益追求に走り、国民の税金で雇われているのに、国民に被害を与えるようになる。 どこからも叩かれないので、無能化し、縦割り化し、腐敗する、、、、これが官僚主導政治の帰結です。
官僚は別に悪党でないから、初めからやりたい放題やっているわけではない。 初めから悪意があるわけではない。
しかし、チェックがほとんどない世界では、小さい悪意が必ず生まれる。 その小さい悪意にフタをするために仲間を引き込むようになる。 それを見逃すような人間(話が分かる奴)を自分の後継者に据えるようになる。
こういうことが続くと、小さい悪意は大きな悪意に、個人的な悪意は組織的な悪意に、一時的な悪意は継承される悪意に変わっていく。 悪意は膨張し、組織化し、その帰結が政財を巻き込んだ政官財トライアングルであり、今の政官「労」トライアングル(中心にいるのは労組でなくやはり官僚。なぜなら、有権者のチェックも、株主のチェックも、組合員のチェックもないから)。 このトライアングルは、「目先の」族益に執着し、国益を損ない、中長期的には族益自体も損なっているお馬鹿な集団です。
官僚機構には国民のチェックが直接効かないゆえ、放っておけば、このような腐敗化、無能化(反国益化、省益追求化)は絶対に避けられない(チェックを効かすには情報公開をまじめにやらせる必要があるが、そうするためにも政治主導がいる)。
なので、政治主導で良いのか、有能な官僚にもっと任せるべきではないか、、、、こういう論調には要注意。 今の日本では官僚ににらみを効かす政治家が絶対に必要。 「反官僚」が政治家を選ぶキーワードです。
政治主導でおかしいことが起きれば、選挙で政治家のクビをすげ替えれば良いだけですが、官僚主導ではそうはいかない。
で、政治家のクビをすげ替えるときに絶対避けるべきは親官僚の政治家。 左翼系の政治家(民主党もほとんどこれ)は反官僚を唱えていても、役所の労組とはツーカーなので、実態は親官僚なのです。
今の野田政権はそういう本質が露わになったに過ぎず、民主党が変質したわけではない。