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【コラム】押し目買い、なぜ大した成果生まないのか

 ウォール・ストリート・ジャーナルに訳の分からん記事があったので晒し上げって事で。

 http://jp.wsj.com/Finance-Markets/Stock-Markets/node_313088

 ”株式市場が大きく下げると、強気筋は投資家に「押し目買い」を勧めがたる。理にかなっているように見える押し目買いだが、実際はそれほどうまくいくものではない。もちろん、押し目買いは直観的には理にかなっている。投資とは結局のところ、安く買って高く売ることだ。株価が突然下がれば安く買える。試してはみてはという訳だ。

 

 米国で先週22日にダウ工業株30種平均が一時500ポイント近く下げたあと、少なくとも一部の投資家はこう考えたはずだ。株価は翌23日には反発したため、安値で買った投資家は手早くもうけることができた。

 

 しかしもう少し深く考えてみると、押し目買いはそれほど魅力的ではないもののように思えてくる。

 

 まず、押し目買いとは何かを定義してみよう。「押し目」とは何か。株価指数の価値が2%下落することが押し目なのか。5%、いや、それ以上の下落を指すのだろうか。押し目とは1日の動きを指すのか。それとも1週間、またはそれ以上の期間、下落することなのか。投資家は、「恐ろしくなるほど市場が下がればそれが『押し目』だ」とばかりに本能的な直観で行動しているように見えていることに加え、「押し目買い」を矛盾なく説明する定義がないため、押し目買いが実際に有効かどうかを判断することは困難だ。

 

 別の問題もある。株式投資の長期利回りがプラスになることを多くの投資家は期待しているが、この場合、押し目買いで投資利益が増える可能性は低い。市場が時間をかけて散発的に上昇する間に、押し目買いの機会の機会があるかもしれない。しかし、平均すれば、押し目が連続して起きるときの株価は最初に購入した株価よりも高いものだ。

 

 多くの場合、市場が過去最高値水準にあるときに押し目がやってくると指摘しているのはバンガード・グループの投資戦略アナリスト、フランシス・キニリー氏だ。株価が過去最高値から下がっても、それを割安とは言わない。

 

 主要株価指数のS&P500指数は2007年10月9日に過去最高値の1565.15を付けた。ビリーニ・アソシエイツによると、その年の下半期には株式市場で少なくとも2%の押し目が9回あり、その全てがS&P500が1400以上の時に起きた。S&P500指数の先週末の終値は1136.43で、過去に押し目が起きた水準をはるかに下回っている。

 

 どのような場合に押し目買いが機能するかを知りたいと思い、記者はエフィシェント・フロンティア・アドバイザーズ(コネティカット州イーストフォード)の投資マネジャーのウィリアム・バーンスタイン氏にバンガード500インデックス・ファンドの過去10年間のデータを振り返ってもらった。バンガード500インデックス・ファンドはS&P500指数に連動しているため、米国の株式市場全体の動きを見るときによく使われている。

 

 このファンドをちょうど10年前に買ったとしたら、購入価格は77.22ドルだった(配当調整後)。S&P500指数の終値が1日に2%下がるたびに買っていたとすれば、137回、押し目買いができたが、平均購入価格は82.82ドルになっていたはずだ。1日の5%の下げを「押し目」とした場合、押し目買いの機会は13回あり、平均購入価格は78.39ドルとなる。結局、最初に購入した時よりも押し目で買う方が高い金額を支払うことになってしまった。

 

 バーンスタイン氏はこの結果について、「直観とは非常に異なる」と述べた。最初に一括してファンドを購入していれば、年平均の総利回りは3%になっていたはずだ。バーンスタイン氏の試算によると、5%の押し目で購入した場合、利回りは年間で0.1ポイント減少、2%の押し目で購入した場合は、0.8%減少したことになる。

 

 バンガードのキニリー氏は数度の押し目が短期間で起きることもあると指摘している。S&P500指数は2008年9月29日に8.8%下落、過去8番目の下げ幅を記録した。その8営業日後にはS&P500は7.6%下落(過去16番目の下げ幅)、さらにその4営業日後には9%下落(過去5番目の下げ幅)した。

 

 さらに、安値で買っても高値で売らない限りは大した利益にはならないという問題もある。

 

 値上がりしたある資産を売却して値下がりした別の資産を購入することでバランスを取れば、長期的に利回りが上昇する傾向があるのは事実だ。キニリー氏によると、過去10年間で株と債券で定期的にバランスを取っていれば、2%以上の押し目で買う場合と比べて年平均の利回りはおよそ0.3%高かったという。

 

 同じように、ウェルス・ロジック(コロラド州コロラドスプリングス)のフィナンシャル・プランナーのアラン・ロス氏の計算によると、米国株に40%、外国株に20%、米国債券に40%投資している投資家が年末にバランス調整をしていれば、過去10年間で年5.6%の利回りを確保できた。この間、株や債券を買って保有していた場合の利回りは4.9%だった。

 

 セール中にデパートに買い物に出かけたときのように、押し目買いをすれば気分がいいかもしれない。しかし、押し目買いは投資利益を増やす確実な方法だという甘い考えを持ってはいけない。 ”

 …そもそも、自分で押し目の定義が出来てないのに押し目は儲けらられない論法を続けても、おかしくないですかね?

 後、押し目はバイアンドホールドの際の単価を下げる為に使う物では無いですから。買った際のファンドの基準価値が77.22ドルで購入基準の平均を下げたいなら、それより下がった所で買わなければいけないのは当然でしょう。 

 それと押し目が短期に連続してきたらって言うのは、これは見ている時期も悪い気がしますが。(リーマンショックの近辺ですよね?これ)これは時期的にむしろ株価の底が何処にあるかを考える時期の話でしょう。

 で、最後にファンドの基本バイアンドホールドでリバランスをしつつ利子を貰う話をされてもなーって。だから購入した際の基準価値はどうなっているのよと。

 …と言う訳で。ウォール・ストリート・ジャーナルの記者でも、この程度の頭しかないんかなぁと。

 

 結論。

 やはり人の話に騙されない様にするには金融リテラシーは欲しいですね。

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