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NY大幅下げ

21日の日経平均は8741.16(+19.92) 雲 基準線の下だが、 転換線8687を維持、 ボリンジャー TPの下、MACD RCIはなお上昇。目先の節目近辺をかろうじて維持して小動き。だが週足の方は基準線、転換線の下でマイナスσの下であり、下降基調は変わらず頭が重い。ダウの大幅下げで、日足転換線の維持は難しくなりそうだ。為替介入などがあって円安方向にでも進めば、値を維持できるかもしれないが、そうでなければ直近安値8499を試しにいく可能性も否定できない。

ダウは11124.84(-283.82) 雲の下、 基準線 転換線11187を一気に下抜けた。 ボリンジャー TP11274も割り込み、MACD RCIは頭を丸め始めた。日足の雲の下限にとどかず、下降に転じた形。短期の節目を下に破ってしまった。週足は基準線、転換線の下で、雲の下限11102の上で一応とまっているところ。9月の最初このあたりで値を保っており、このあたりを維持できるかどうかが、当面の分かれ目であろう。

ドル円は76.65(+0.21) 雲 基準線 転換線の下、 ボリンジャー マイナスσの下、 MACD RCIは下落。FRBのツイストオペで長期金利が一段と下がるという見方から、ドル安円高圧力が働き、一時76.12(マイナス2σ近辺)をつけた。だがレートチェックなどの観測も流れドルが一時大きく買い戻されその後、また押し戻されて、結局上下にひげをだす気迷い足に終わった。しかし目先節目をどれも回復できておらず、いぜん円高基調。76半ばあたりを底辺とする三角持合がじわりと下に破れそうになっている形となっている。

ユーロ円104.30 雲 基準線 転換線の下、 ボリンジャーマイナス2σのすぐ上、 MACDは下落、 RCIは横ばい。何とか104円の壁を守っているところだが、週足、月足ともボリンジャーはマイナス2σ近辺で、短期、中期、長期とも下降の勢いはきわめて強く、むしろ上髭がならんで、上値の抵抗が目に付き、この水準を保てるかどうかはわからない。

FRBはツイストオペと称する長期債への買い替えオペを実施、住宅ローン債権の再投資なども発表したが、NYはむしろ材料出尽くしと「重大な悪化のリスク」という先行きの見通しの悪化に反応して大きく下げている。そもそも長期金利の下げ余地は乏しく、このオペで企業の投資が活発になり雇用が拡大するという見方には、疑問を投げかける向きが多い。事実三人のメンバーがこの政策に反対したと報じられており、共和党も、大統領選挙にからんで、バーナンキの批判を強めている。ヘリコプターベンとしては9%を越す失業率を前に、何かやらねばならないということなのであろう。まだQE3の余地を残しているということもいえるかもしれないが、QE2の効果自体にも異論がある中で、NYの下げは市場の期待がはげおちてしまったことを示しているのであろうか。

企業収益には改善の兆しがあり、株式市場の低迷は、過度な悲観論のせいだという見方もあるようだが、ドル安によって輸出企業の収益が改善しても、雇用が拡大せず、住宅もなかなか改善せず、内需は冷え込んだまま、ましてや欧州債務危機はどこまでゆくかさっぱりわからない、というのが市場の醒めた雰囲気なのではなかろうか。欧州債務危機の着地点がはっきりとみえてきて、アメリカの内需の回復の兆しがみえてこないと、先への期待が膨らまず、なかなかリスクマネーが市場に流入してこないということだろう。
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