ギリシャで金貨購入活発化=デフォルトに備え―英紙【ロンドン時事】22日付の英紙フィナンシャル・タイムズは、ギリシャ国民が国家のデフォルト(債務不履行)と銀行の取り付け騒ぎに備え、銀行預金を全額引き出し金貨を購入する動きが活発化していると報じた。金融市場で同国の債務危機が深刻化する中、国内でも財政破綻への警戒感が高まっている格好だ。
同紙によると、今年第1四半期(1~3月)の月間預金引き出し額は15億~20億ユーロ(約1700億~2300億円)。昨年には預金総額の12.3%に相当する300億ユーロ(約3兆4500億円)が引き出された。
これに代わり人気を集めているのが、安全で換金が可能な資産である金貨だ。地元の貴金属業者によると「金貨が金塊の5倍売れている」状態で、「有事」に備え自宅に保管するケースも。貸金庫に預金を移すケースや、オリーブ畑の購入に踏み切る例も出ているという。