<株価上昇を予想する>
株価は上昇余地があるだろう。足元は石油精製マージンの改善が持続していることに加え、11/12期は業績拡大に向けた足場固めが整いつつあるからだ。具
体的には、(1)9月予定の製油所閉鎖に伴う合理化の実施、(2)下期以降のCIS(銅、インジウム、セレン)太陽電池の単月黒字化見込み、などが挙げら
れる。
<10/12期は会社計画を大幅超過で着地>
10/12期は売上高2兆3,460億円(前期比16%増)、経常利益421億円(前期▲564億円)、在庫影響を除く実質経常利益342億円(同
▲116億円)。会社計画に対して売上高160億円、経常利益141億円超過で着地。10/12期4Q(10-12月)の原油価格が上昇、マージン改善の
持続、などによる。
<11/12期は業績拡大に向けた足場固めが整いつつある>
11/12期の会社前提はドバイ原油86ドル/バレル、1ドル=80円。営業減益予想だが、業績拡大に向けた体制が整いつつある。アナウンスメント効果が
主因と考えられる前期の石油精製マージン改善に対し、今期は京浜製油所扇町工場閉鎖により実態に即した合理化効果が見込まれるためマージンは維持できるだ
ろう。CIS太陽電池は日米欧の3極販売体制の構築やGE社との提携など進展している。販売単価や需要動向には注視が必要だが、TIWでは堅調な拡販が可
能と予想している。現時点では11/12期会社計画は妥当とTIWでは判断している。リスク要因はマージンの悪化、CIS太陽電池販売の不振、為替と油価
の乱高下、など。(高橋 俊郎)
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コンテンツ提供元 : 株式会社TIW http://www.tiw.jp/
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