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ようやく反発したが、下げに比べるといかにも頼りない

NYは少しあげたが、結局日足の基準線に頭をおさえられた格好になっており日足のMACDも依然さげていて、マイナスに沈み込んでいる。週足の基準線も回復できず週足MACDも下降中。月足のMACDもやはりシグナルを下抜けしてきている。アメリカ政府もサブプライムに本腰を入れ始め、証券大手には資本増強の助っ人が登場してきているようだが、一方ではやはり損失は膨れ上がる一方で、金融保証会社に新たに懸念が広がっており、実態経済の指標にもかなり悪いものが次々でてきている。今のところ、当局の政策は、市場では、下降トレンドを転換するほど、アメリカ経済の失速を食い止められる迫力があるものとは受け止められていないようだ。
 ドル円は113円あたりで上に抜けられないでおり、週足は十字形になりそう。これ以上ドル高円安にすすむのはやはりなかなか重そうで、目先のドル高は、年末の特殊要因にすぎない、といいた指摘すらあるようだ。事実月足、週足は、依然円高方向を向いている。日本の経済もまことによわよわしいが、アメリカ経済の失速の方がインパクトが強いので、早晩再びアメリカ経済への不信を映して、ドル安に動く可能性は捨て切れない。
 さて、日経平均は15000円割れからきりかえして225円あげたものの、この間の1000円近い下げからするとまだ物足りず、商いもちっとも伴っていないので、日足のレベルでも底入れというには、力不足ではなかろうか。実際日足はまだ基準線以下、日足MACDもマイナス、日足ボリンジャーのテイピカルプライスも下向きで、日足のRCIも下げ局面である。もちろん週足、月足は基準線を割っており、下げトレンド継続中だ。
 日本の景気は、輸出拡大と為替の円安によってひっぱられてここまで回復してきたといわれている。そのエンジンが止まっりかけている。一方景気の拡大の恩恵が家計にまわっていないため、内需はまったく期待できない。さらに政府は無策。日経などに、改革後退、成長路線なしの予算と酷評されるだけでなく、スポーツ紙あたりにまで、福田政府は無策とでかでかとかかれているような日本の政治状況をみて、買いの主役の外国人が、喜んで日本の株に積極的に資金を投じてくるとは考えにくい。これまでの外国人の日本株投資が、改革が進み成長が加速することを期待していたとすれば、それがはげおちてしまって、世界の平均よりも日本株のPERが数段低くなっても必ずしもおかしくはない。
 中国株が戻しているを評価する向きもあるが、確かに日足では上海は基準線を回復して戻り歩調だが、MACDはまだマイナス。週足は基準線の上にはあるが、MACDは下げており、週足のボリンジャーも、RCIも下げており、月足のボリンジャーも転換を示唆している。中国が本格的にもどってくるかどうかはまだわからず、注意が必要ではなかろうか。
 日本政府は、アメリカの景気の失速を、もっと深刻に受け止めて、遅きに失しているとはいえ、政策を総動員して成長加速をはかるべきではないだろうか。
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