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英語の道草(1) - brown thumb

 インターネット全盛の時代に入ってきたと思う。ネットを歩き回るには、どうしても共通語が必要になる。ネットのコミュニケーションに、いちいちお国言葉を相手の言葉に翻訳しているヒマはない。それで世界ではますます英語を学ぶ人が増えてきているという。
 そんな訳で、インターネットにどっぷり浸かっている翔年も必要に迫られるかたちで、英語に接している時間が少しずつ増えてきたように思う。

 言語学者のD・クリスタル先生の推計によると

世界の英語人口  =14億~15億人
英語がネイティブ =約4億人

だそうだ。ということは英語を使う人の7割が非ネイティブスピーカーなのだ。英語が否応無くグローバル化していることは認めざるをえない。
 そしてネット上や本なにやかやで、時に面白い表現、なるほどと思う英語表現に出会う。そんなネット散歩でであった言葉たちを忘れないために、ちょっと道草してここに書き記しておきたい。


brown thumb = 植物栽培の下手な人、 →反対語=green thumb
green thumb = 園芸の才(親指が緑色になるくらい植物をいじっているところから)、green fingersともいう。これは覚えやすいですね。

 フィンガーといえば007のゴールドフィンガーを思い出す。歌詞の一番はこんなでした。



Gold finger
He's the man
The man with the Midas touch
A spider's touch
Such a cold finger
Beckons you to enter his web of sin
But don't go



Dionysus

※Midas=(ギリシャ神話の)ミダス。欲張りなPhyrygiaの王、Dionysusによって、手に触れるものすべてが金になる苦悩(褒美?)を与えられた。ディオニュソスは豊穣と葡萄酒と酩酊の神。
beckon=手招きする

 手はわが国の古い歌にも歌われている。
稲搗けば かかる我が手を 今宵もか 殿の若子が 取りて嘆かむ  万葉集
(毎日、稲を搗(ツ)くから手にあかぎれができてしまった。こんな手をとって、うちの若様は「可愛いね」と言ってくれる)
※かかる=あかぎれができること。

 さて、人間には連想力がそなわっている。杵を臼に何度も打ち下ろす稲搗きの作業から性行為を連想して、万葉人はこんな歌を歌っている。

 






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