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No.513 日経平均56円安、連休明けの米市場を前に手控え

1日後場の日経平均株価は前日比56円87銭安の9711円83銭と5営業日ぶりに反落。連休明けの米国市場を前にした手控えもあって動意は乏しく、アジア株の軟調推移や、GLOBEX(シカゴ先物取引システム)での米株価指数先物安を背景に、戻りの鈍い展開が続いた。日経平均寄与度の高い主力株がさえないなか、銀行株には高い銘柄が目立ち、TOPIXはプラスに転じる場面があった。東証1部の出来高は16億3445万株。売買代金は1兆1101億円。騰落銘柄数は値上がり701銘柄、値下がり820銘柄、変わらず154銘柄。

 明和証券・シニアマーケットアナリストの矢野正義氏は「足元では欧州市場に注目すべき局面だが、やはり連休明けの米国市場を見極めたいとする向きが強まって、戻りは限られた。一方で、きょうの誤発注という悪材料に、市場は動揺もなく、底堅さすら意識された。外部環境の落ち着きが前提条件だが、週末発表の米5月雇用統計への期待が強いため、これが円安のきっかけになってくれれば、日経平均も1万円台を試す場面がみられるだろう」と指摘している。

 業種別では、国際帝石 、出光興産 など石油関連株がさえない。川崎汽 など海運株や、オークマ など機械株、三井物産 など商社株も売りが継続した。住友鉱 、フジクラ など非鉄金属株も軟調。日立 、TDK などハイテク株の上値は重く、日産自 など自動車株の戻りも鈍かった。外資系証券による投資判断の引き下げが観測されたトヨタ紡織 も軟調。オリックス などノンバンク株の一角も売りが優勢となった。

 半面、ゴールドマン証が投資判断を引き上げた東電 をはじめ、中部電 、大阪ガス が買われるなど電力・ガス株は値上がり率トップ。中越パ 、日本紙 などパルプ・紙株もしっかり。三井住友 など大手銀行株や、八十二銀 、福井銀 など地銀株も高い。NKSJHD など保険株や、大和証G など証券株も引き締まった。なお、東証業種別株価指数は、全33業種中、15業種が下落した。

提供:モーニングスター社
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