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ユーロが心配

週末16日の日経平均は10462.51(-158.04) 雲の下限10590の下、ボリンジャーはマイナスσ10635の下で、MACD RCIは下げ止まりの様子を示している。週足は雲上、週足基準線10242、週足転換線10832の間、週足ボリンジャーはマイナスσ10348の上、週足MACD 週足RCIは下降。目先下降局面だが下げどまっており、上値が切り下がり、下値が切り上がる三角保合を形成。近々どちらかに離れることになる。下ヒゲを何回も出しており、10300円辺りの下値はかなり堅いように思われ、上に離れることが期待されるが、はっきりとは読みにくい。週足は今までのところ基準線、マイナスσを維持しており、これを維持出来れば、中期的な調整入は避けられそうなのだが。

ダウは10620.16(-162.79)雲上限10792を割り込んだが、基準線10563は保っているものの、ボリンジャーはマイナス2σ10535の上まで落ちてきている 。週足は雲の上で、週足基準線10546、週足転換線10563は奪還、週足ボリンジャーはマイナスσ10473の内側である。目先基準線、週足基準線を維持しているものの、下げの圧力がかなり強く保てるかどうか疑問符がついているところだ。

ドル円は92.45雲91.58、基準線91.30上だが、ボリンジャーはマイナスσ92.29のすぐ上にあり、MACD RCIは下降。節目はまだ守っているものの、守れるかどうかが怪しくなっている印象だ。

ヨーロッパのソブリンリスクに続いて、アメリカの金融機関への捜査の報道があり、こうしたネガテイブな材料を織り込んでゆく過程にあると思われる。一番の不安定要因はユーロで、ユーロドルではユーロは、マイナス2σを切って急激な下降を続けており、市場はヨーロッパのソブリンリスクの問題が解決したとはみていないようだ。(ロンドンの銀行間取引の金利も依然上昇している)EUも、各国予算の事前審査などを打ち出しているようだが、ユーロ圏が当面の破綻リスクのある国債を買い支えるという資金繰り対策だけではなく、金融政策の一体性のみならず、財政政策の一体制を強化して各国の国債の信用を守り、さらにはヨーロッパ金融機関の不良債権処理の見通しを打ち出してゆく方向を打ち出していかないと、ユーロのジリ貧は避けがたいであろう。下手をすれば、国債の格付の引き下げが引き金になって再び深刻な金融危機が再燃することになりかねない危険もある。当面こうしたリスクをみて、ドルと円が買われるが、リスク資産からの逃避が起こっているため、アメリカ10年もの国債の利回りの低下が著しく、ドル円の関係では、金利低下のリスクの無い円がより高くなるという動きになってくる。株式市場自体は、業績の好調が下支えになって、中期の節目はなんとか保っているが、ユーロの下落やPIGSなどの国債の信用下落が続くようだと、大きく腰折する懸念もないとはいえない。ユーロ圏の政策当局の断固とした政策対応が必要となっている局面だろう。
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