12日前場は、TOPIX(東証株価指数)が一時1000ポイント台を回復した。1000ポイント台回復は、取引時間中としては08年10月6日以来、約1年半ぶりとなる。
その原動力となったのが、銀行株。三菱UFJフィナンシャル・グループ 、三井住友フィナンシャルグループ が年初来高値を更新したほか、地銀株でも、千葉銀行 、横浜銀行 、ふくおかフィナンシャルグループ などが年初来高値を更新した。外資系証券によると、「海外勢が、出遅れセクターとして銀行、証券を中心に内需株を物色している」という。銀行株へは個人投資家の物色も向かったもようだ。
東証業種別株価指数ランキングでは、銀行をはじめ、保険、不動産など内需株が値上がり率上位に並んだ。市場からは、「これまで上昇をけん引した外需株に一服感があることから内需株が見直されている。経済指標で幅広い景況感の改善が確認され安心感もある。外需株は4月後半以降の決算を見るまでは新たに手掛けづらい。当面は内需株物色が続きそうだ」(準大手証券)との声が聞かれた。
住友不動産 、MS&ADインシュアランスグループホールディングス が新高値。野村ホールディングス 、三井不動産 、三菱地所 、東京海上ホールディングス 、第一生命保険 も買われた。(武石謙作)
提供:モーニングスター社