業種別分析のポイント④基本のき(1)

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業種別分析のポイント④基本のき(1)

③まで日記を書いて今さらですが、文中にでてくる「安全性の指標」って何?と思われる方もいるかと思うので、分析の基本のきをまとめます。

「決算書」
1.損益計算書(PL)・・・企業の儲けの状況を示す計算書
2.貸借対照表(BS)・・・企業の財産の状況を示す計算書
3.キャッシュフロー計算書(CS)・・・キャッシュ(現金+預金)がどのように増減したかを示す計算書

連結決算書・・・親会社を中心とした企業集団の業績を対象としたもの
個別決算書・・・その企業単独の業績を対象としたもの

「支配している子会社等」
議決権の所有割合 
・40%以上 連結子会社 → BS,PL,CSすべてが合算の対象とされる
・15%以上40%未満 関連会社 → PLの最終損益のうち、企業グループにおける株式持分割合の相当額が連結決算にとりこまれる

1.損益計算書

収益性だけでなく成長性もわかる

・売上高・・・売上高(量)は利益(質)とセットでチェックするのがポイント
・売上総利益(粗利)= 売上高 - 売上原価・・・製品・サービスの価値自体の収益率                              
・粗利益率=売上総利益 ÷ 売上高
→粗利益率が高いほど製品自体に価格競争力やブランド力があるといえる。
・営業利益=売上総利益 - 販売費および一般管理費・・・純粋な事業活動による収益力
・売上高営業利益率=営業利益 ÷ 売上高・・・高い会社は収益性が高い。
・経常利益=営業利益(本業で稼いだ利益)+ 営業外収益(利息、配当)-営業外費用(支払利息)・・・金融収支を含めた総合的な収益力
・税引前当期純利益=経常利益 + 特別利益 - 特別損失・・・法人税等を控除する前の利益
・当期純利益=税引前当期純利益 - 法人税、住民税および事業税 - 法人税等調整額・・・株主持分の色彩が濃い利益。この利益が多いほど会社の貯蓄が増える。

・EPS(1株あたり当期純利益)= 当期純利益 ÷ 期中平均株式数・・・企業規模に関係なく業績面から株価を分析できる。
・PER(株価収益率)=株価÷EPS

2.貸借対照表

①BSは左右に分けて考えるのが基本
BSの考え方 資産-負債=純資産・・・算式①
BSの様式  資産=負債+純資産・・・算式②

②資産は逆三角形ほど安全性が高い

・流動資産・・・流動資産が多いほど短期の支払い能力は高くなる
  当座資産 棚卸資産 その他の資産
・固定資産・・・換金可能性と換金率の検討が必要
  有形固定資産 無形固定資産 投資その他の資産
  償却資産 非償却資産
・繰延資産
 *業績が厳しい企業ほど繰延資産が計上される傾向がある
③有利子負債の水準をチェック
・流動負債
・固定負債

・売上高有利子負債率=有利子負債 ÷ 売上高 → 一般に40%が基準

④純資産
・株主資本
・評価・換算差額等
・新株予約権
・数株主持分

・自己資本=株主資本 + 評価・換算差額等

⑤安全性は純資産を中心に考える
PLの当期純利益が赤字でも純資産が十分に大きければ安全性に問題はない。

⑥BPSと株価を比較
発行済み株式数・・・財務内容から株価を分析する指標
PBR=株価 ÷ BPS

http://minkabu.jp/blog/show/222614
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