9日後場の日経平均株価は前日比18円27銭安の1万567円65銭と3営業日ぶりに小反落。前日終値をやや下回る水準でほぼ横ばい推移となった。一時プラス圏に浮上する場面があったが、上値を追う動きにはならず、一方で下押す売りもないまま、動意の乏しい展開が続いた。東証1部の出来高は16億1529万株。売買代金は1兆1025億円。騰落銘柄数は値上がり589銘柄、値下がり920銘柄、変わらず165銘柄。
明和証券・シニアマーケットアナリストの矢野正義氏は「手掛かり材料難というよりも、メジャーSQ(特別清算指数)が近づいているだけに動けないと言ったほうが正しい。足元では1万500円からどちらにフレるか様子見気分が強い。きょうは一時1ドル=90円割れまで円高が進んだことからそれなりの反応がみられるかと思われたが、売り方に目立った動きはみられなかった。今晩の米国株など外部環境の動きに対する注目度が高いが、内容次第で踏み上げの可能性も」と指摘している。
業種別では、JR東日本 など電鉄株は下落。ブリヂス などゴム製品株も売りが優勢となった。NTTドコモ など情報・通信株もさえない。アステラス薬 、ツムラ など医薬品株も軟調に推移した。中部電 、大阪ガス など電力・ガス株も下押した。帝人 など繊維株や、新日鉄 など鉄鋼株も利益確定売りが先行し、邦チタ など非鉄金属株や、住友電工 など電線株も安い。三井住友 など大手銀行株や、受渡期日を迎えた池田泉州 など地銀株の上値も重かった。
半面、SUMCO 、東エレク など半導体関連株はしっかり。三菱地所 など不動産株も継続物色された。レンゴー 、王子紙 などパルプ・紙株も堅調。旭硝子 などガラス株もしっかり。ソニー 、京セラ などハイテク株も底堅く推移した。ホンダ など自動車株の一角も高い。なお、東証業種別株価指数は、全33業種中、25業種が下落した。
提供:モーニングスター社